「ようするにですね、普通に帳簿をつけて、普通にガンガン経費をのっけてって……という限り、税務署側と見解の相違が出て『支払いなさい』となったところで、せいぜい本来払うはずだった税額の3割増し程度なんですよ。しかも3割増しっていったって、追加分に対して3割増しってだけだから、実質はもっと下ですよね」(『フリーランスを代表して 申告と節税について教わってきました。』きたみりゅうじ)
 平手打ちから髪の毛を掴んで引きずり回して壁に打ちつけます
 むかつく・チクるなどの汚い言葉遣いをした子供は徹底的に痛めつけましょう
 罰として1人で掃除とか1日中正座とかは体はキツくても案外平気で叩かれなければ大抵のことは我慢できた
 それよりもその怒られているシーンを他の子たちに見られていることが恥ずかしかったり 怒られた後、食事抜きになるのがひもじかったり、1人だけ違う部屋に隔離されるのが寂しくて精神的にはキツかった
(『カルト村で生まれました。』高田かや)

 今日、宗教は差別や意見の相違、不統一の根源と見なされることが多い。だがじつは、貨幣帝国と並んで、宗教もこれまでずっと、人類を統一する三つの要素の一つだったのだ。社会秩序とヒエラルキーはすべて想像上のものだから、みな脆弱であり、社会が大きくなればなるほど、さらに脆くなる。宗教が担ってきたきわめて重要な歴史的役割は、こうした脆弱な構造に超人間的な正当性を与えることだ。そのおかげで、根本的な法の少なくとも一部は、文句のつけようのないものとなり、結果として社会の安定が保証される。
 したがって宗教は、【超人間的な秩序の信奉に基づく、人間の規範と価値観の制度】と定義できる。
(『サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福ユヴァル・ノア・ハラリ:柴田裕之訳)
 アメリカは日本に対して外貨(すなわち円)で交易しているわけではない。ここが国際決済通貨=ドルをかかえた国とそれ以外の国との基本的な差である。アメリカには対外貿易などないのである。
 また、アメリカが受け取る外国からの投資についても、これはアメリカの国としての統計上は対外債務として計上されるが、その大半は利子など払う必要もなく、たとえ払ったとしても、国内の債権者に払うのと同じドル建てであり、「対外」債務とはいいがたい。
(『ボーダレス・ワールド』大前研一:田口統吾訳)
 こゝから所謂志士「青年将校」の出現となり、この青年将校を中心とした国家改造運動が日本の軍部をファッショ独裁政治へと押し流して行く力の源泉となつたのであるがこの青年将校の思想内容には二つの面があることを注意する必要がある。その一つは建軍の本義と称せられる天皇の軍隊たる立場で、国体への全面的信仰から発生する共産主義への反抗であり、今一つは小市民層及貧農の生活を護る立場から出現した反資本主義的立場である。(『大東亜戦争とスターリン 戦争と共産主義』三田村武夫)

日本近代史
 沈黙には多くの性質がある。音と音の間の沈黙、ふたつの調べの間の沈黙があり、また思考と思考の間隙で広がっていく沈黙がある。あるいは田舎の夕暮れに訪れるあの不思議な静寂のうちに、四面に広がっていく沈黙がある。また、どこかの犬の遠吠えや急な斜面を登るときの汽車の汽笛の背後にある沈黙、家中の者がすべて眠りについたときに家の中に生まれる沈黙、さらには真夜中にただひとり目覚め、谷間でほうほうと鳴くふくろうの声を耳にしたときの異様に深々と強まりゆく沈黙。さらにはふくろうの仲間が応え返す前の沈黙がある。あるいは古い廃屋のまわりに漂う沈黙があり、山の持つ沈黙がある。さらには互いに同じものを見、おなじことを感じ、同じことをしたふたりの間に生まれる沈黙がある。(『クリシュナムルティの瞑想録 自由への飛翔J・クリシュナムルティ:大野純一訳)
 実は、最古の宗教行為の存在を示唆するネアンデルタール人の墓や礼拝所は、最古の人類文化の存在を示唆する品々(陶器、複数の部品を組み立てて作った道具、原始的な生活雑貨など)と同じ時代に作られたことが分かっている。この事実は、ヒト科の動物が人間らしい振る舞いをはじめた途端に、存在の深遠な謎について思いをめぐらせたり、実存的な不安に苦しんだりするようになり、物語を作ることで解決を見出そうとするようになったことを意味している。彼らが作った物語のことを、われわれは今日、「神話」と読んでいる。(『脳はいかにして〈神〉を見るか 宗教体験のブレイン・サイエンスアンドリュー・ニューバーグ、ユージーン・ダギリ、ヴィンス・ロース:茂木健一郎訳)

科学と宗教脳科学認知科学脳神経科学
 高砂族の首狩りは、つぎの要求から行なわれた。
 1.武勇を示すため……結婚の条件を得るため、または男性の名誉のため。
 2.成年男子の資格を得るため……成年にならなければ個人としての人格が認められない。
 3.身の潔白を示すとき……無実の罪をはらすため。
 4.復讐のため
 5.怨恨のため
 6.他種族、他部落との利害関係
 7.神霊を慰めるため……悪疫、災害のあった時、または豊作、豊猟をまねくため。
(『台湾 高砂族の音楽』黒沢隆朝)

台湾
 中庸とは、対峙する二つの理論や立場の中間の平坦な盆地に自分を安らわせることではなく、いかなる抽象的概念的な極端論にも与(くみ)せず、ひたすらに真実を求めて、自ら正道を切り開くことなのである。(『「自分で考える」ということ澤瀉久敬〈おもだか・ひさゆき〉)
 諸君もわかっていることと思うが、幸せというのは、非常に脆(もろ)いものだ。なぜなら、不幸がきちんとした基盤を持った確固たる具体的事実であるのに比べて、幸福は基本的には根拠も実態もない、「幸福感」という頼りのない気分であるに過ぎないからだ。(『「ふへ」の国から ことばの解体新書小田嶋隆
 歴史を考えるとき、モンゴルのように、それまで周縁的としか思われてこなかったもの、むしろ排除されてきたものを軸として、歴史の見かたをガラリと転回させることができる。『世界史の誕生』を読み、私はそのことに感動するのです。史料の徹底的な探索をもとに、だれも思いもしなかった方向へ歴史イメージをかえてしまう。地道な学問的努力と、史的想像力の切っ先のするどさに心を打たれるのです。(『〈狐〉が選んだ入門書山村修
 少年はうす汚れていた。衣服は破れ、洗われておらず、そして彼の顔は攻撃的なほど鋭く、もの言いたげだった。誰も彼に笛の吹き方を教えなかったし、また誰もそうしようとはしなかった。彼は自分の力でそれを覚えたのである。そしてその映画音楽がころがり出たとき、その調べの純粋さは途方もないものだった。不思議にも、精神はその純粋さの上に浮かんだ。数歩進んでから、精神は木立を抜け、家々の上を通って海へと向かい続けた。その運動は、時間と空間の中にではなく、純粋さの中にあった。(『生と覚醒(めざめ)のコメンタリー クリシュナムルティの手帖より 4J・クリシュナムルティ:大野純一訳)
 神は、教会の中に、それともわれわれの心の中に見出されるべきものだろうか? 慰められようとする衝動は幻想を生むもとになる。教会、寺院、そしてモスクを創り上げるのは、この衝動なのだ。(『生と覚醒(めざめ)のコメンタリー クリシュナムルティの手帖より 3J・クリシュナムルティ:大野純一訳)
 われわれの存在のあらゆるレベルに逃避がある。あなたは仕事によって、ある者は飲酒によって、ある者は宗教的儀式によって、ある者は知識によって、ある者は神によって、そしてさらにある者は娯楽に耽ることによって逃避する。あらゆる逃避は同じであり、優れた逃避も劣った逃避もない。神と飲酒は、それらがあるがままのわれわれからの逃避であるかぎり、同じレベルにある。(『生と覚醒(めざめ)のコメンタリー クリシュナムルティの手帖より 2J・クリシュナムルティ:大野純一訳)
 改宗とは、ある信念またはドグマから別のそれへの、ある儀式からより満足のいくそれへの変更であって、それは真実へのドアを開くものではない。(『生と覚醒(めざめ)のコメンタリー クリシュナムルティの手帖より 1J・クリシュナムルティ:大野純一訳)
「ニッポンは、古き文明の極致に達している」とクリストファー・ドレッサー博士[英国の装飾デザイナー、1834-1904]が語るように、日本国民はあらゆる芸術を完成させながら、演劇についても極めてこれに近い状況に達したことは驚くに及びません。演劇は困難な時代にじっくりと堪(た)え、現在の姿(※能)に到達しました。(『シドモア日本紀行』エリザ・R・シドモア:外崎克久訳)

日本近代史
 かのABCDラインは事実上の対日宣戦布告であったと米国でもその強引さが考証されている。最終的に戦争に勝利したとはいえ英蘭にとっては歴史的大迷惑であった。
 開戦早々に、英国海軍の戦艦プリンスオブウェールズとレパルスが撃沈され、世界一難攻不落を誇ったシンガポール要塞は実質3日で陥落(かんらく)、フィリピンではマッカーサーが屈辱の夜逃げ、あげくの果てには英蘭無条件降伏と彼らの白人優越感がたたき壊されたのだ。たかが黄色人種の一国に海で怯(おび)え、空でゼロ戦に追い回され逃げ回るなど想像もしなかったろう。
 この太平洋戦争は300年も植民地支配されて虐(しいた)げられてきたアジアに自信と勇気をもたらした。
(『余命三年時事日記』余命プロジェクトチーム)
 無理やり連れてきた5人は帰した。残りは死亡したというのが金正日の言い分です。しかも日本が拉致被害者としている人たちは、拉致の時点で横田めぐみさん以外すべて大人です。そこで何かあったにせよ、横田めぐみさん以外はある部分自分の意思で北朝鮮に行っている。例えば、金正日の料理人を自称している藤本健二氏にしても自分の意思で行った。(中略)
 有本恵子さんとか松本薫さんとかもそうです。もっとも私に言わせればあの二人はすぐれて日本赤軍の問題です。もちろん北朝鮮が援助したのは間違いありませんが、日本赤軍に参加するために平壌に行った。あの二人の平壌での行動はまさに反革命的行動であり、日本赤軍のなかにとどまっていたら本当に粛清されたかもしれない。そう考えてくると、拉致問題で残っているのは唯一、横田めぐみさんだけなのです。
(『この国を脅かす権力の正体菅沼光弘
 だが虚構のおかげで、私たちはたんに物事を想像するだけでなく、【集団】でそうできるようになった。聖書の天地創造の物語や、オーストラリア先住民の「夢の時代(天地創造の時代)」の神話、近代国家の国民主義の神話のような、共通の神話を私たちは紡ぎ出すことができる。そのような神話は、大勢で柔軟に協力するという空前の能力をサピエンスに与える。アリやミツバチも大勢でいっしょに働けるが、彼らのやり方は融通が利かず、近親者としかうまくいかない。オオカミやチンパンジーはアリよりもはるかに柔軟な形で力を合わせるが、少数のごく親密な個体とでなければ駄目だ。ところがサピエンスは、無数の赤の他人と著しく柔軟な形で協力できる。だからこそサピエンスが世界を支配し、アリは私たちの残り物を食べ、チンパンジーは動物園や研究室に閉じ込められているのだ。(『サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福ユヴァル・ノア・ハラリ:柴田裕之訳)
 災いは一般には【社会的】観点から解釈される。(『神はなぜいるのか?パスカル・ボイヤー:鈴木光太郎、中村潔訳)

科学と宗教
 こうして、賭けに勝ったときはそれを額面どおりに受け入れる一方、賭けに負けたときには、その理由を巧妙に見つけて説明づけてしまうことにより、ギャンブラーは、自分の賭けの勝ち負けの記録を個人的に書き換えてしまうのである。つまり、賭けの負けは、「負け」としてではなく、「勝てたはずのもの」として記録されることになる。(『人間この信じやすきもの 迷信・誤信はどうして生まれるかトーマス・ギロビッチ:守一雄、守秀子訳)

認知科学科学と宗教
 行くとき、自己より勝れた者や 自己に等しい者に会わねば
 独り堅固に行くがよい 愚者には友の資格なし(法句六一)
(『『ダンマパダ』全詩解説 仏祖に学ぶひとすじの道片山一良

ダンマパダ
 体育時間、余りにくにゃくにゃしているのを見兼ねた分隊長・唐木大尉より一発殴られた。士官教官が自ら手を出すのはよくよくのことである。
 ところが菊地は、平然としてかえって斜になって分隊長の前に擦り寄って行った。何をしているのか、変なことをするな、と思って見ていると、分隊長も不思議そうに一、二歩下がった。さらに擦り寄って殴られなかった方の右頬を突き出して「こちらもどうぞ」とやった。私たちも驚いたが、分隊長の顔も怒りのためさっと赤くなった。それより早く回りで見ていた教官たちが「貴様ッ」とばかり殴りかかっていった。
 顔の形が変わるほど殴られても「汝左の頬を打たれなば右頬をも出せ、だ。殴って気が済むなら気の済むまで殴ってもらおう」と、万事この調子なので、私の組では、精神教教育と称して彼が一番叩かれ通したが、遂に信念は曲げなかった。
(『修羅の翼 零戦特攻隊員の真情』角田和男)

日本近代史戦争
 確信とは、それがどう感じられようとも、意識的な選択ではなく、思考プロセスですらない。確信や、それに類似した「自分が知っている内容を知っている」という心の状態は、愛や怒りと同じように、理性とは別に働く、不随意的な脳のメカニズムである。(『確信する脳 「知っている」とはどういうことか』ロバート・A・バートン:岩坂彰訳)
 内閣書記官長だった富田健治風見章〈かざみ・あきら〉、首相秘書官だった岸道三〈きし・みちぞう〉、牛場友彦、一高時代からの友人である山本有三後藤隆之助〈ごとう・りゅうのすけ〉、山本は作家、後藤は京大時代から特に親しくなった友人で近衛の政治ブレーン。さらに元同盟通信の松本重治〈まつもと・しげはる〉、東京帝大文学部教授の児島喜久雄〈こじま・きくお〉、かつての近衛内閣文相だった安井英二などである。
 政治臭さが感じられないで、わずかな側近と作家やジャーナリストや大学教授ばかりが最後の宴に揃っていることがいかにも近衛らしい。(中略)
 皆は帝大病院へ入院させる手立てを考えていたが、近衛は夕方になってさらにこうまで言った。
「巣鴨行きを猶予してもらうことは、やめにしたい」
 ひとことゆっくりだが、きっぱりと言い切った。
(『われ巣鴨に出頭せず 近衛文麿と天皇工藤美代子

天皇近衛文麿日本近代史