信子●観相学についての議論はありますが、「左翼はみな丸メガネをかける」というのもありますね。大江健三郎坂本龍一井上ひさしもなぜか丸メガネでした。まあ、これは「観相」ではなく、好みのファッションの問題ですが。

適菜●そもそも本書の企画、そのあたりの話から始まったんですよね。銀座のビストロで剛志さんと信子さんと飲んでいて、左翼の風貌は独特だよねと。丸メガネだと典型的なのがジョン・レノン久野収もそう。

剛志●なぜ左翼にはハゲが少ないのかとか、若いころポストモダンだった学者が60近くなってもジーンズを穿いているのはなぜだろうとか、岩波の『世界』の表紙を飾っている女性は、どうしてみんな化粧っ気がなくて一重まぶたなんだろうとか。

(『脳・戦争・ナショナリズム 近代的人間観の超克中野剛志、中野信子、適菜収)
 昭和3年(1928年)3月12日、岩波書店の少年店員80名と、その向かいにあった巌松堂という書店の少年店員42名がストライキを決行した。巌松堂の小僧さんが店で年長の従業員に殴られたことを発端に、少年店員たちが団結して、封建的な雇用制度の改善を書店側に突きつけたのである。
 岩波書店、巌松堂に書店員の要求は、
・臨時雇用制度の廃止
・給料の増額
・時間外手当の支給
・寄宿舎の改善
・退職手当、解雇手当の制定
・店員を殴った者を解雇すること
・“どん”づけで呼ばないこと
・玄米飯をやめること
・畳1畳ではなく、2畳に1人の宿舎にすること
・8時間労働制にすること
・月3回の休日を与えること
 などだった。
 これらの要求がされたということは、この当時の丁稚奉公の小僧さんたちというのは、1人あたりの住居スペースが1畳しかなく、食事も玄米飯で、月に休みが3回もなかったということだろう。
 この事件は新聞でも大きく取り上げられ、社会問題にもなった。
(『教科書には載っていない! 戦前の日本』武田知弘)
 どうやら、わたしが木から聞き取った「小川のせせらぎ音」は木みずからが発した音ではなさそうです。さらに調べていった結果、この700ヘルツ以下の低い振動は地中から伝わってきているようでした。樹木に伝わる「せせらぎ音」は地球の鼓動音ともいうべき地中からの音だったのです。そしてカマキリが聴いていたものはどうやらこの音のようでした。(『カマキリは大雪を知っていた 大地からの“天気信号”を聴く』酒井與喜夫)
 ヒトの体は30兆個の細胞よりなる。一方、ヒトは、ヒトとともに進化してきた100兆個もの細菌や真菌の住処でもある。こうした微生物が私たち自身の細胞数を大きく上回るという状況について考えてみよう。私たちの身体を構成する細胞の70から90パーセントは、ヒト以外の細胞ということになる。微生物は、皮膚、口腔、鼻腔、耳腔、食道、胃、腸管などに棲んでいる。女性は膣にも豊かな細菌叢を有している。(中略)
 すべての細菌を合わせると、一人あたり約3ポンド、つまり脳に匹敵する重量の細菌がヒトに常在し、その種は10000にも及ぶ。
(『失われてゆく、我々の内なる細菌』マーティン・J・ブレイザー:山本太郎訳)