開国派もまた攘夷派であったのだ。「つまり、開国は、攘夷のための実力をたくわえる手段に他ならなかった」という上山(春平)氏の意見に、私は同意する。その見地からすれば、攘夷派の志士たちが後に「簡単に」開国派に転向したことも理解できる。彼らは「攘夷派」を捨てたのではなく、それを「開国論」という迂回戦略に発展させたのだ。(『大東亜戦争肯定論林房雄

大東亜戦争日本近代史
 民主主義が悪いと言う気も全然ありません。民主主義は、政治システムの基本条件として必要だと思っています。だけれど、「民主主義は正しい」「民主主義万歳」的な考え方は昔から肌に合わないのです。
 なぜなら、民主主義では、きれいごとを言うほうがどうしても勝ってしまうからです。いかにももっともらしいことを言う者が、やはり有利になる。
(『自由と民主主義をもうやめる佐伯啓思
 わたしはこれからの日本に大して希望をつなぐことができない。このまま行つたら「日本」はなくなつてしまふのではないかといふ感を日ましに深くする。日本はなくなつて、その代はりに、無機的な、からつぽな、ニュートラルな、中間色の、富裕な、抜目がない、或る経済的大国が極東の一角に残るのであらう。それでもいいと思つてゐる人たちと、私は口をきく気にもなれなくなつてゐるのである。(サンケイ新聞夕刊、昭和45年7月7日)『決定版 三島由紀夫全集 36三島由紀夫
 たとえば、みなさん、食事制限だけのダイエットを3か月間続けると、通常の人に比べてどれくらい筋肉が落ちるのかをご存じですか?
 私たちの研究では、「わずか3か月間で5%の筋肉量が落ちてしまう」という結果が出ています。20代以降、筋肉は1年に1%ずつ減っているので、これは3か月で5年分の筋肉を減らしてしまったということ。【通常なら5年かかって落ちるべき筋肉量を、たった3か月でごっそり減らしてしまったわけです】。
(『寝たきり老人になりたくないなら大腰筋を鍛えなさい 10歳若がえるための5つの運動』久野譜也)
 割りきっていえば、本書は、神仏分離廃仏毀釈を通じて、日本人の精神史に根本的といってよいほどの大転換が生まれた、と主張するものである。(『神々の明治維新 神仏分離と廃仏毀釈』安丸良夫)

明治維新
「死神」をつれてきたという報告をきき、その上、現に目の前のわたしの頭の上にいる「死神」を見た瞬間、彼はすっかりうろたえて、まさか「死神」をつれ出せる者がいようとは、と驚きの叫び声をたて、わたしには、今すぐ彼(死神)を元の家に連れ戻すようにいいつけておいて、老人は、大急ぎで自分の部屋に入り、戸や窓を前部閉めはじめたのだが、窓の2~3枚も閉めおわらないうちに、わたしは老人の戸口の前に「死神」を放り出してやった。(『やし酒飲み』)『アフリカの日々 やし酒飲み(池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 I-8)』イサク・ディネセン、エイモス・チュツオーラ:横山貞子、土屋哲訳

アフリカ
 この風景、そしてその中での暮しの一番の特色は空気である。アフリカの高原ですごしたことのある人なら、あとで思いかえしてみると、しばらくの時を空の高みで生きていた気がして、おどろきに打たれるにちがいない。(『アフリカの日々』)『アフリカの日々 やし酒飲み(池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 I-8)』イサク・ディネセン、エイモス・チュツオーラ:横山貞子、土屋哲訳