日本人は話がわかれば神のことと神聖なことについてむさぼるように耳を澄まして聞きます。私がこれまで会った国民の中で、キリスト教徒にしろ異教徒にしろ、日本人ほど盗みを嫌う者に会った覚えはありません。日本人はどんなけものでも神と思って拝んだりするようなことはしません。私の知るかぎりでは、大部分の者は昔の哲学者のように暮らしていて、古い時代のさる人びとを尊敬しています。太陽を拝む者も月を拝む者もたくさんいます。彼らは自然と道理に従って何ごとにも進んで耳を傾けます。犯罪や悪事を免れているわけではありませんが、しかし罪は道理に反するものだということを教えればその非を悟って理に従います。(『ザビエルの見た日本』ピーター・ミルワード:松本たま訳)

キリスト教