137億年前の宇宙がプラズマ状態にあったということは、いわば分厚い雲が宇宙を包んでいるようなものですから、その先の様子は光をキャッチする通常の望遠鏡では見ることができないのです。
 ただし、それが「見える」ようになる可能性がないわけではありません。その手段が、重力波です。光は「プラズマの雲」に邪魔されてしまいますが、重力波は伝わります。
(『重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る』大栗博司)