象が使う、なかでも周波数が最も低い音(毎秒5~25サイクル)は、驚くべき性質を持っている。その長く緩やかな音波は、どれほど密集した木々にも邪魔されることがない。深い森の中でも変化したり力を失ったりせず、何マイルも進みつづけることができるのだ。(『エレファントム 象はなぜ遠い記憶を語るのかライアル・ワトソン福岡伸一、高橋紀子訳)