ずっと女気のない家で育った雄吾はこの二人がきて家の空気が軟らんで楽しかった。しかし、素直にこの感情を二人の前に出すには後ろめたいものを感じて何となく拗(す)ねた態度に出ていた。(『西郷札』松本清張)