人は成功からは多くを学ばないものである。
 失敗のみが道を照らし、進むべき道を示してくれるのである。
(『デイトレード マーケットで勝ち続けるための発想術』オリバー・ベレス、グレッグ・カプラ:林康史監訳、藤野隆太訳)
藤井●プロフェッショナルということばだって、ギルド(職能組合)があって初めて存在し得るわけです。(『間脳幻想 人類の新時代をひらくキー・ワード藤原肇、藤井尚治)
 ともあれ、ここではっきりさせておかなければならないのは、一部の研究者、そして『正論』『諸君!』(2009年休刊)『WiLL』(2005年創刊)などの月刊誌、さらには諸週刊誌とくに『週刊新潮』と『週刊文春』が吉田証言の究明に取り組まなかったら、この人間による歴史の捏造は歴史の正史としてなお長く留まり続けただろう。その点で吉田清治が弄(ろう)した虚偽を覆(くつがえ)すのに最も貢献したのは、研究者で言えば、秦郁彦と韓国・朝鮮研究者で東京基督(キリスト)教大学の西岡力(つとむ)の二人である。(『崩壊 朝日新聞』長谷川熙)

朝日新聞
 なぜ過食するのか。なぜ拒食するのか。症状に関する書籍は数多く出版されているが、それらはいずれも「いかに治すか」という共通テーマのもとにつくられている。
 今回、べてるしあわせ研究所では、経験者10名(男性2名、女性8名)による「摂食障害研究班」を立ち上げ議論を重ねた。その結果浮かび上がってきたのが、「どうしたら摂食障害になれるか」という観点であった。
 いままで、「いかに治すか」に腐心しながらも結果として食べ吐きに走り、罪悪感に苛まれてきた経験者たちにとって、「どうしたらなれるか」という観点は大いに受け、議論も盛り上がった。
(『べてるの家の「当事者研究」浦河べてるの家
 市場経済というのは、「お金」という共通の尺度でモノとモノとを交換する仕組みのことだ。資本主義は、「もっと豊かになりたい」という人間の欲望によってお金を自己増殖させるシステムである。このふたつが合体した経済世界で私たちがお金を獲得する方法は、つまるところたったひとつしかない。

【資本を市場に投資し、リスクを取ってリターンを得る。】

 これだけだ。

(『貧乏はお金持ち 「雇われない生き方」で格差社会を逆転する橘玲
 この男は常に大衆を味方に持つであろう。この男は宇宙に確信を持っているように自分に確信を持っているからだ。それが大衆の気に入ることなのである。大衆は断言を求めるので、証拠は求めない。証拠は大衆を動揺させ、当惑させる。大衆は単純であり、単純なことしか理解しない。大衆に対しては、いかにしてとか、どんな具合にとか言ってはならない。ただ、《そうだ》、あるいは《そうではない》といわなければならない。(『エピクロスの園』アナトール・フランス:大塚幸男訳)
 言葉というものは、重要である。スローガン、イメージ、シンボル、ステレオタイプ、記憶の断片――すべてこれらのことは、自己や他者についての概念を形づくり、私たちの行動に影響を与える。そして言葉はたびたび誤解のもととなり、言葉から生まれた概念は歪められ、行動は悲惨で破壊的なものとなる。(『容赦なき戦争 太平洋戦争における人種差別』ジョン・W・ダワー:猿谷要監修、斎藤元一訳)
 皇国の弥栄(いやさか)祈り玉と散る
   心のうちぞたのしかりける
          潤二郎
(『いつまでもいつまでもお元気で 特攻隊員たちが遺した最後の言葉』知覧特攻平和会館編)

特攻隊
 89年のバブル崩壊から、10年以上に及ぶ長い平成大不況が続いています。企業の収益は悪化し、不良債権は積み上がり、財政赤字は拡大の一途を辿っています。しかしその間、個人が豊かになったことは、あまり指摘されていません。(中略)
 企業収益が悪化し、それでも従業員の賃金が下がらないということは、企業から従業員に大規模な所得移転が行われたことを意味します。企業の富が株主のものだとすれば、株主が損した分だけ、従業員が得をしたということです。
(『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方2015 知的人生設計のすすめ橘玲
 E(従業員)はシステムのために働く
 S(自営業者)は本人がシステムとなって働く
 B(ビジネスオーナー)はシステムを作り出し、所有し、管理する
 I(投資家)はシステムにお金を投資する
(『金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント 経済的自由があなたのものになるロバート・キヨサキ:白根美保子訳)
 まるで3カ月の間、口からものを摂ることができず、どんなに喉が渇いても水さえ飲むことができない。いや、自分の唾液ですら飲めずに、むせてしまうのです。当然ながら鼻からの経管栄養です。
 訴えようとしても言葉にならず、叫ぼうとしても声にならない。手で表現しようにも体は動かない、という地獄のような苦しみでした。その間苦しい検査の連続です。一言も発せずに医師の意のまま送った2カ月は、生きるとは苦しみの連続であることを思い知らされました。
 自殺を考えたこともしばしばでした。死ぬ用意もしました。死のうと思えば、手段は色々あるものです。でも懸命に看護している妻や娘を思えば、死ぬわけにはいかない。自分の命は自分だけのものではないことを、こんなに実感したことはありません。死はひとりだけの所有物ではない。愛する者と共有し、いつも共鳴しているものであることを強く感じたのです。
(『露の身ながら 往復書簡 いのちへの対話多田富雄柳澤桂子
 そこから「サイクス=ピコ協定こそ中東問題の元凶」といった決まり文句が、一般向け解説でも、あるいは中東専門家が政治的な発言を行う時にも、しばしば見られるようになった。
 それではサイクス=ピコ協定をなくしてしまえば中東問題は解決するのか。もちろんそのようなことはない。サイクス=ピコ協定をなくしてそれ以前の状態に戻れるのか。もちろん戻れない。それ以前の状態にもし戻れたとして、そこに住む人々のどれだけが納得するのか。その多くは納得しないだろう。(『【中東大混迷を解く】 サイクス=ピコ協定 百年の呪縛池内恵
 こんどは担架の反対側を持っていた地元の救助隊らしい中年の男が声をかけてきた。
「お連れさんは残念なことをした……」
「お連れ……さ……ん?」
 谷山はもつれる舌で、上から見下ろす中年の男に聞き返した。
「あんたが背負ってきた男だよ。残念ながらすでに亡くなっておったから、あの硬直の具合からすると、息を引き取って1日や2日は経っているはずじゃが、あんたは見捨てず、自分の命も顧みずに背負って下りてきたんだな?」
 谷山は言い知れぬ恐怖で全身を震わせながらやっとの思いで声を出した。
「もしかして……その人は……?」
 中年の男はうなずいて、谷山の顔を覗き込み静かな声で言った。
「なに言っとるんだ、赤いヤッケの男だよ……」
(『山の霊異記 赤いヤッケの男』安曇潤平)
 日本人は話がわかれば神のことと神聖なことについてむさぼるように耳を澄まして聞きます。私がこれまで会った国民の中で、キリスト教徒にしろ異教徒にしろ、日本人ほど盗みを嫌う者に会った覚えはありません。日本人はどんなけものでも神と思って拝んだりするようなことはしません。私の知るかぎりでは、大部分の者は昔の哲学者のように暮らしていて、古い時代のさる人びとを尊敬しています。太陽を拝む者も月を拝む者もたくさんいます。彼らは自然と道理に従って何ごとにも進んで耳を傾けます。犯罪や悪事を免れているわけではありませんが、しかし罪は道理に反するものだということを教えればその非を悟って理に従います。(『ザビエルの見た日本』ピーター・ミルワード:松本たま訳)

キリスト教
空から轟沈」のうたうを唄ふ。ありつたけの声でうたつたつもりだつたが何故か声がつまって涙が溢れ出てきた。森さんと「出ませう」といつて兵舎の外で思ふ存分泣いた。私達の涙は決して未練の涙ではなかつたのです。明日は敵艦もろともなくなられる身ながら、今夜はにつこり笑つて酔ひ戯れていらつしやる姿を拝見したとき、ああこれでこそ日本は強いのだとあまりにも嬉しく有難い涙だつたのです。(知覧高等女学校3年 前田笙子 15歳)『群青 知覧特攻基地より』知覧高女なでしこ会編

特攻隊
 世界には恐怖政治を強い、日本人犠牲者も出したイスラム過激派や、他国を挑発し続ける北朝鮮のようなほぼ絶対的と言えるような「悪」が存在するのも確かです。これらの組織や国家もまた、自らの信念に反する「他者」、あるいは自らが構築しようとする秩序の外側にある「他者」を、自分たちへの「悪意」を持った「敵」であるとみなす論理を持っていることがうかがえます。(『ウルトラマン 「正義の哲学」』神谷和宏)
保坂●陳立夫氏はもうひとつ、重大な発言をしていました。彼から「日本と中国の戦争を起こした張本人は誰だと思う」と問われて、「日本の関東軍の軍人たちです」と私が答えると、「違う。あれはソ連が演出したのです」というんです。僕が驚いていると、陳氏は「日本陸軍のなかに共産主義者がいたでしょう?」という。「分からない」と答えると、「いや、絶対にいる。我々が見たところ、共産主義者ないしその同調者がいる」と断言するんですよ。(『あの戦争になぜ負けたのか』半藤一利、保阪正康中西輝政、戸高一成、福田和也、加藤陽子)

戦争日本近代史
(※外務省の研修では)研修語(私の場合はロシア語)の講義が月曜から土曜まで毎日3時間行われ、それ以外は英語と外務講義の授業が行われた。外務講義の内容はペン習字、英文タイプ、礼儀作法、テーブルマナー、国際法、ソ連のスパイ工作、仏教、キリスト教、戦略論、安全保障論、軍事学など多岐にわたり、講義の水準もその道の第一人者によって行われる一級のものだった。(『いっきに学び直す日本史 近代・現代 実用編佐藤優
 ニュートンは、文句のつけようのない変人だった。計り知れない才能の持ち主ではあったものの、孤独を愛し、陰気な質(たち)で、病的なまでに怒りっぽく、始終、心ここにあらずというふうで(朝ベッドから出ようと足を床に下ろしたとたん、突然頭に湧き起こった考えに気を取られて、ぴくりともせずに何時間も坐っていつことがときどきあったと報じられている)、へんてこな事をしでかす名人だった。(『人類が知っていることすべての短い歴史ビル・ブライソン楡井浩一訳)
 だが、今にして思えば三木のアクの強さは女に好かれる体(てい)のものではなかった。彼は醜男のゆえに若い時から失恋していたのではなく、ある女にはかならず振られる素質を持っていた人なのだ。これは大雑把(おおざっぱ)な言い方だが、異常に熾烈(しれつ)な性慾や不潔な行為を平気で人前で語るごとく、彼には微妙さが欠けて、奇怪さが目立つ男なのだ。彼は青年時代パスカルを研究していたが、その著作の中でもパスカルの妖怪性というか、人間化物論を引用しつつ、彼もまたこの論を深く広く展開している件(くだ)りにはなはだ興味を覚え私の脳裡にも忘れずに残っていたものだ。私はここに及んで彼自身妖怪性を顕著(けんちょ)に持っていることに、私ははたと思い当った。(「三木清における人間の研究」今日出海)『日本文学全集59 今東光 今日出海』今東光、今日出海

三木清
 それは異様な、一種幻妙な静寂、人間がおよそまれにしか味わうことのないあの無言の悟入であった。ヴェールがあがって、ふたたびおりる。人はなにをかいま見たのか思いだすことはできないが、なにかを見たことを、二度とおなじものはあらわれないことを知っている。それはめったに、ほんとにめったにあるものではない。それは絶妙なたぐいない日没の一瞬、偉大なシンフォニーの一断片、大闘牛士の剣があやまたず突き刺されたとき、マドリードとバルセロナの巨大なリングをつつむ恐ろしい静寂。スペイン人は、それをたくみによぶ――〈真実の瞬間〉と。(『女王陛下のユリシーズ号』アリステア・マクリーン:村上博基訳)
 ある人にとっては二つの現象(光が電車の両端に着くという現象)が同時に起きており、別の人にとっては、それが別の時刻に起きている。これを「同時性の破れ」と呼ぶ。いかにも奇妙な話だが、光速度不変性が正しければ、そうならざるをえない。(『時空図で理解する相対性理論』和田純夫)

相対性理論
 ストレッチは筋肉の柔軟性を増し、伸びやすくします。筋肉が伸びやすくなると、その筋肉がつく関節の動ける範囲、つまり「関節の可動域」が広がります。(中略)
 関節の可動域が広がると動作に余裕ができて、体の動きがスームズに。そうなればもちろん、スポーツのパフォーマンスの向上につながる上、スポーツ時のケガも起こりにくくなるでしょう。
(『ストレッチ・メソッド 5つのコツで もっと伸びる カラダが変わる』谷本道哉、石井直方
 ホワイトハウスから解放されると、ビルは講演巡業に出て、2001年から2012年の間に1億550万ドルを集め、クリントン財団のために数億ドルを調達した。重要なことに、ビルへの資金の最大の支払い元はアメリカ国内からではなく、元大統領を喜ばせることに熱心な――そしておそらく、アメリカの権力者への接触を求めている――外国の投資家や企業、政府からのものだった。同時期に、ヒラリーは米上院で急速に地位を高め、特に安全保障と外交政策に関する分野についての影響力と権力を身に着けていった。彼女が2008年の大統領選で民主党の公認争いに出馬した時、彼女の権力が強まるだろうとの見通しは、さらに高まった。バラク・オバマが民主党の予備選で予想外に勝利したことで、彼女の上昇機運は挫折したかに見えたが、それでも以前に比べればさらに力のある地位に落ち着いた。(『クリントン・キャッシュ 外国政府と企業がクリントン夫妻を『大金持ち』にした手法と理由』ピーター・シュヴァイツァー:あえば直道監修、小濱由美子・呉亮錫訳)
 この経典は一般に「法句経」(ほっくきょう)と呼ばれておりますが、正式名は「法句」です。少しややこしい話になりますが、経(sutta)とは、仏(Buddha)が語られたことば、あるいは法(Dhamma)の話、定義であり、散文形式のものをいいます。この「法句」の原名は「ダンマパダ」です。全体は散文のない韻文、詩句のみからなるもので、「経」という語がついておりません。伝統的な仏典の分類法においても、「経」に分類されず、「偈」(げ/詩句)に分類されております。(『「ダンマパダ」をよむ ブッダの教え「今ここに」片山一良
 鄧小平こそ反日の元凶なんですよ。
 江沢民がどうのこうのと言いますけれど、南京大虐殺の記念碑をつくったのは、鄧小平です。「南京大虐殺30万」と一番最初に言ったのは、鄧小平なんです。
(『戦争を作り報道を歪める者たちの正体 事件のシナリオを見抜かねば日本は再び戦場となる!菅沼光弘
 私が無知なだけかもしれませんが、たとえば、「英国がマレーシアや香港をレイプした」「スペインが南米諸国を犯しまくった」という喩えを聞いたことがありません。いわんや「イングランドがアイルランドを手籠めにした」という表現も知りません。「ドイツがオーストリアを強姦した」わけでもなく、「新羅が高句麗や百済を強姦した」わけでもないようです。日本は朝鮮半島からの渡来人が作ったと主張してやまない韓国の歴史学者が「弥生人が縄文人をレイプした」あるいは「百済が倭を陵辱した」と言わないのも解(げ)せない話です。
 韓国人の意識の中に、歴史において、とりわけ「日韓併合」だけを強姦に喩えたい“何か”があるのではないでしょうか。
(『韓国呪術と反日但馬オサム
 ものを見ることの本質は、そうやって網膜でとらえられた光情報にもとづいて、外界の様子を脳の中で復元することである。その復元されたものを私たちは主観的に感じ、また、復元されたものにもとづいて行動するのである。(『脳はなにを見ているのか』藤田一郎)
 しかしシナ人はそれが分かると言い出し、誤訳をベースに雑経や捏造を恣意(しい)的に付会(ふかい)することによって年代を絞(しぼ)り込み、最新シナ思想の転売で立身(りっしん)しようとした最澄は「それは近未来だ」と日本人に信じさせ、日蓮は「それは今だ」と信じた。田中智学や石原莞爾は、現代人なのにその信者の系統に連(つら)なったのである。(『人物で読み解く「日本陸海軍」失敗の本質兵頭二十八
「思考実験」という言葉はもともと、オーストリアの物理学者であり哲学者でもあるエルンスト・マッハ(1838-1916)が、はじめて注目した概念である。マッハは自然科学における「思考実験」を説明するだけでなく、次のように語っている。「夢想的なアイデアマン、空中楼閣の建築家、小説家や社会的・技術的ユートピアの構想家たちは、思考の中で実験する。堅実な商人も真面目な発明家や学者もやはり思考実験をおこなう。彼らはいずれも或る状況を表象し、その状況から生ずべき或る結果の期待、推論を当の表象に結びつける。彼らは思考実験をするわけである」。(『思考実験 世界と哲学をつなぐ75問』岡本裕一朗)
構成主義の原理 言葉が世界を創造する
・私たちが認知している「現実」とは、客観と主観が混在した状態である。
・言葉や会話を通して、意味・現実・知識が社会的に創り上げられる。
(『ポジティブ・チェンジ 主体性と組織力を高めるAI』ダイアナ・ホイットニー、アマンダ・トロステンブルーム:株式会社ヒューマンバリュー訳)
 フランスを筆頭に男系継承を採用する王室は西洋にいくつも存在したが、庶子継承が認められないからといって、ただちに王位継承が不可能になるなどという事実は存在しない。フランスでは、987年にユーグ・カペーが王位を取得してから、庶系継承なしの万世一系で、フランス革命(ルイ16世)まででも800年以上続いた。革命後もブルボン家の男系は存続しており、オルレアン家として現在まで1000年以上続いている。現在のスペイン王室もカペーの男系子孫である。フランスはカペー本家に対してヴァロア家、ブルボン家という二つの宮家で800年間も男系継承を維持したという事実がある。(『皇統は万世一系である 女系天皇論の嘘とごまかしを徹底検証』谷田川惣)

新天皇論
 シナの「王道」と日本の「皇道」は違う!
 日本の天皇は「徳」があるか否かが皇位継承の条件にはならない。(中略)
「人徳」によって禅譲や放伐があるのは、シナの「易姓革命」の論理であって、それは「王道」である。
 日本の「皇道」はあくまでも万世一系、しかも神話からの連続性によってのみ成り立つ!
(『ゴーマニズム宣言SPECIAL 新天皇論小林よしのり

皇統は万世一系である
 フランスの政治批評家、アラン・ペールフィットは、かつて毛沢東を評価して次のように述べたことがある。“中国人民は、毛沢東という人物を介して実は彼ら自身への自己愛を享受しているのだ。毛沢東が、中国人民を通して、実は自分自身を愛してきたのだとしても、無理はないというべきである”。かくして、イデオロギーさえもが遺伝子という隠れた主人には頭を下げているのである。この上なく高貴な諸々の衝動も、詳しく調べてゆくと、実は生物学的行為に姿を変えてしまうもののようである。(『人間の本性についてエドワード・O・ウィルソン岸由二訳)
細川護煕〈もりひろ〉氏は)日本新党のとき、政治的知名度も新鮮さもあったが、殿様だからお金はなかった。政治資金がなくて日本新党は大変苦しんだ。私が冗談半分で「細川家代々の文化財をお売りになれば1億ぐらすぐ出来るでしょう」と言うと、「いや、戦災で消失してしまって」と言われる。「京都は戦災を免れたではないですか」と問うと、「いや、応仁の乱で」とのお答え。どうも浮世離れしていて、やはりお殿様だと思ったものだ。(『私を通りすぎた政治家たち佐々淳行
 研究方法はおもに3種類ある。科学的に厳密に管理した実験を行なう「実験研究」、日常生活で偶発的に起きた超常体験や、超常現象を信じる度合いなどを調査する「調査研究」、記録資料や文献にあたって、過去の研究動向や社会動向を考察する「歴史研究」である。(『超心理学 封印された超常現象の科学』石川幹人)
 人間に関心をもつかぎり、神秘的と考えられる体験を無視すべきではない。だが、このような体験があることから、ただちに科学を超越したものが存在すると結論することはできない。それが妄想とか幻覚の場合もあるからである。
 心理学が、精神現象を「意識」だけで説明したことがあったが、この意識的心理学は神秘的体験を説明できなかった。その後、心のなかに、われわれが通常意識していないものがあることが認められ、「無意識」の概念が導入されたが、この研究(深層心理学)によって神秘的体験の多くが説明可能になったことは、本書で論じたとおりである。
(『神秘の世界 超心理学入門』宮城音弥)

巷の神々
 外交史家のアンダース・スティーブンソンは、「“アメリカは例外的に優れた国だ”という思い込みがあるため、アメリカは国際政治に対して、まるで宣教師のような態度をとってきた」と述べている。著名な国際政治学者であるサミュエル・ハンティントン(ハーバード大)も、「“神との契約”によって、“世界のすべての人々の模範となる丘の上の都市を築く”という使命を負ったアメリカ人は、“我々こそ選民だ”という自覚を持って行動してきた」と解説している。(『自滅するアメリカ帝国 日本よ、独立せよ』伊藤貫)
 大飯原発再稼働反対のピーク時や、あじさい革命をスローガンにし始めた頃になると、首都圏反原発連合に何か不自然なものを感じるようになりました。それぞれの立場や思いでいろいろな人が参加していて、例えば国防からの視点で反原発を訴えている団体もありました。
 私は立場に関係なく、ひとつの目標のために力を合わせたかった。しかしそういう人達はその頃から排除されるようになっていったのです。例えば日章旗を出したらダメという感じで、中心メンバーの会議で自分達のカラーに合わない参加者を認めないことが決まっていたんです。
(『さよならパヨク チバレイが見た左翼の実態』千葉麗子)

左翼
 平成23年3月16日、天皇はすすんで東日本大震災に戦く日本国民に向けて、御自分の言葉で、異例の呼びかけをビデオメッセージという形で行われた。
 しかも【「自分のメッセージの間に臨時ニュースが入ったら、メッセージを中断してニュースを優先するように」と指示】しておられたのだ。(中略)
 知る人ぞ知る、知らない人は知らない、民主党の人々、菅内閣の人々は多分誰も知らないだろうが、【戦後67年間、天皇の口から「自衛隊への御嘉賞」が出されたのはこれが初めて】である。
 しかも、順序が大きな問題なのだ。
 ふつう、総理や政府高官は、「警察、消防、自衛隊」と言う。長い間の自衛隊への複雑な感情を反映して、自衛隊は後回しにされる。
 警察と防衛庁で30余年を過ごした私は、真っ先に「自衛隊」とよびかけた天皇のお気持ちを忖度(そんたく)すると、日夜泥にまみれ、死臭、簡素な給食、風呂もシャワーもままならない中で汚れ仕事に愚痴ひとつ言わず国民に奉仕している自衛隊の姿をテレビでご覧になり、これは推測だが、菅内閣の戦国前官房長官が昨年「暴力装置」などと貶(おとし)めたことに心を痛められ、その名誉回復のために意図的に「自衛隊」と真っ先によびかけられたものと拝察する。
(『ほんとに、彼らが日本を滅ぼす佐々淳行
 質問は、私たちの人生において、行うこと、持つこと、成し遂げること、そして成長することを促進し、しばしばそれらを明確にするたの主要な手段です。質問は、本質的に行動と関連しているため、注意、知覚、エネルギー、努力を生み出し導きます。それゆえ、私たちの生命が歩む進化の形の真髄なのです。(マリリー・ゴールドバーグ)『ポジティブ・チェンジ 主体性と組織力を高めるAI』ダイアナ・ホイットニー、アマンダ・トロステンブルーム:株式会社ヒューマンバリュー訳
 心は対象や刺激に依存して生まれ、はたらきます。ということは、逆に対象や刺激がなくなってしまったら、心は消えることになりますね。生まれてきません。心が消えたら命も終わりです。仏教が究極的に目指しているのは、心が対象・刺激に依存していない状態、心が消えた状態なのです。(『欲ばらないこと 役立つ初期仏教法話13アルボムッレ・スマナサーラ
 リヨンのリセで数学の授業を受けているときに、マンデルブロは自分には特異な視覚能力があることに気がついた。黒板に書かれた複雑な代数のなかに、即座に幾何学的な図形を見つけ出すことができるのだ。数式を見ると、マンデルブロはいつも最初にさっと図を描いた。その図が美的に不完全だと感じると、単純な射影変換や円の反転操作でもっと調和のとれた(対称性が高い)ものにした。こうした手法で、どんな複雑な問題も難なく解いてしまうのだ。(『「読まなくてもいい本」の読書案内 知の最前線を5日間で探検する橘玲
 海外子会社配当の非課税制度が導入されたのは、2009年である。それまで海外子会社からの配当は、源泉徴収された税金分だけを日本の法人税から控除するという、ごくまっとうな方法が採られていたのである。それが2009年から、配当金自体を非課税にするという非常におかしな制度が採り入れられたのだ。
 そしてトヨタは、2009年期から5年間税金を払っていなかった。まさにトヨタが税金を払わなくて済むためにつくられたような制度なのだ。
(『税金を払わない奴ら なぜトヨタは税金を払っていなかったのか?大村大次郎
 思わず語気を強めて詰め寄った。
「憲法改正して再軍備をするのだと、そうおっしゃっていたじゃないですか。今後自衛隊をどうなさるおつもりですか」
「今は経済再建が第一である。経済力が復活しなくて再軍備などあり得ない。経済力がつくまで、日米安保条約によってアメリカに守ってもらうのだ」(※吉田茂
 明確な返答には説得力があった。
(『重要事件で振り返る戦後日本史 日本を揺るがしたあの事件の真相佐々淳行

日本を貶めた戦後重大事件の裏側
 私たちは、人生には深遠で優しい、まったく別の領域がきっとある、ということを感じているものの、どうもあまりそのことを理解していません。その世界から切り離されていると感じてイライラしています。何か心地よい楽しさから切り離されていると感じるのです。実際のところ、私たちは人生に触れていません。人生をよりよいものにつくり直そうともしていないのです。(『マインドフルネス 気づきの瞑想』バンテ・H・グナラタナ:出村佳子訳)

瞑想
 資本主義とは何か。それはまずは「資本」の無限増殖の運動です。「資本」とは、「キャピタル」という言葉からわかるように、「元金」であり、また「首都」です。キャピタルのもとになっている「キャペット」という言葉は「頭」です。だから、「キャピタル」はまた「もっとも重要な」という意味もある。「キャップ」はいうまでもなく頭にかぶる帽子であり、「キャプテン」は長です。
 いずれにせよ、これからわかるように、資本主義(キャピタリズム)とは、「資本」=「頭」=「長」が先頭をきって新たな世界を開拓し、「資本」を増殖する運動なのです。「資本」つまり「頭金」が自己増殖する。「頭金」は、市場の中にあって、ただ需要と供給を調整するために人手から人手へとわたるものではありません。そうではなく、新領域を開拓し、そこに利潤機会を見出し、そのことによってまた次の「頭金」を作り出す。
(『さらば、資本主義佐伯啓思

資本主義の終焉と歴史の危機
 例えば、本書ではタバコを目の敵にしたが、癌を発症させる源のタール(ベンゾピレン)には毒性が少なく、吸った人の身体の中の酵素により毒性の高い物質に作りかえられる(癌になる人は自業自得)ことを知っていた学生はほとんど皆無であった。(『遺伝子が明かす脳と心のからくり 東京大学超人気講義録石浦章一
 この戦い(※ガダルカナル戦)は、補給をまったく無視して陸軍部隊を送りこみ、戦死者の3倍もの餓死者を出すという悲惨な結果を迎えたもので、まさに太平洋戦争の全局面を象徴するような戦闘となった。
 戦死者の何倍もの餓死者を出すというこの戦闘で、何よりも問題なのは、補給が困難なのがわかっているのに作戦の強行を命じた大本営の作戦当局者の責任である。ガダルカナルへの米軍の上陸を知って、大本営がまず脱会のため派遣を命じたのは、グアム島に待機中の一木支隊であった。
(『餓死(うえじに)した英霊たち』藤原彰)

戦争日本近代史
 仏教では、性格タイプを次のように分類します。

1 欲の性格
2 怒りの性格
3 痴の性格
4 信の性格
5 思考の性格
6 智の性格

 柱はこの6種類です。これがまた二重、三重、多重になっていきます。しかし、どれほど多重人格であっても、この六つの分類です。

(『忘れる練習 記憶のコツ 役立つ初期仏教法話14アルボムッレ・スマナサーラ
 彼らは士気旺盛であった。侵攻してくる米軍の火力や戦力は彼らの想像を上回るものであったが、指揮官の中川州男(くにお)大佐は、上陸してくる若き米海兵隊員と一人でも多く刺し違える決意に満ちていた。
 対照的に第一海兵師団長のルパータス少将は、安易な楽観主義で満たされていた。彼は側近の参謀や従軍記者らに「ペリリューは2日で占領できる。長くても3日だ」と自信満々で語った。実際には、戦闘は73日間も続いた。彼は間違っていたのである。
(『ペリリュー島戦記 珊瑚礁の小島で海兵隊員が見た真実の恐怖』ジェームス・H・ハラス:猿渡青児訳)

ペリリュー島戦争日本近代史
 たしかに我々西欧人は戦術的自殺行動などという観念を認容することができない。しかしまた、日本のこれら特攻志願者の人間に、無感動のままでいることも到底できないのである。彼らを活気づけていた論理がどうであれ、彼らの勇気、決意、自己犠牲には、感嘆を禁じ得ないし、また禁ずべきではない。彼らは人間というものがそのようであり得ることの可能なことを、はっきりと我々に示してくれているのである。(『神風』ベルナール・ミロー:内藤一郎訳)

日本近代史特攻隊
 東大安田講堂封鎖解除警備が行われた1969(昭和44)年1月18日の前夜、真っ先に東大から逃げ出したのは、代々木(共産党)系の民青だった。(中略)
 これに次いで脱出したのが、法文系1号館と2号館に籠城していた革マル派だった。今でも続く中核派と革マルの陰惨な内ゲバは、この東大紛争の裏切りから始まった。(中略)
 念のため、東大安田講堂事件における逮捕学生の内訳を詳しく記すと、
 安田講堂に籠城していた極左過激派 377名
 この逮捕者のうち、東大生はたったの 20名
 東大構内、工学部列品館、医学部など22カ所に籠城していた全共闘 256名
 うち東大生はわずか 18名
【合計逮捕者 633名中 東大生 38名】
 であった。
 東大生はわずか6%で、あとの94%は東大全共闘を助けようと全国からはせ参じた“外人部隊”だった。外人部隊は最後まで愚直に戦い、逮捕され、前述のごとく人生を大きく狂わせてしまった。東大全共闘はその外人部隊を尻目に、前夜“敵前逃亡”していたのである。
(『彼らが日本を滅ぼす佐々淳行
 普通私たちは時間の経過を線的なものと考える。時間旅行ではこの線が閉じて円をなす。何人かの人が前後に並んでまっすぐな線をなして歩いているのを想像すればよい。だれが後ろで、だれがほかのだれかの前かというはっきりした観念がある。これは線的な時間に似ている。ある出来事が未来なのか過去なのかが常に曖昧さなく言えるのだ。
 さて今度は、列をなしているこの人たちが円を描いて歩いているとしよう。【局所的】には、だれが前あるいは後ろにいるのかはっきりしているように見えるが、円全体について考えると【全体的】には「前」や「後ろ」という概念は意味をもたない。どの人も、ほかのどの人の前でも、ほかのどの人の後ろでもある。決まった順序があるだけだ。
(『宇宙論大全 相対性理論から、ビッグバン、インフレーション、マルチバースへジョン・D・バロウ:林一、林大訳)
 ところがくわしく観測してみると、地球の自転速度はけっして一定ではなく、また地球の自転はだんだん遅くなっていることがわかってきました。
 その原因は「潮の満ち引き」だと考えられています。月や太陽の重力によって潮の満ち引きが起きますが、海水の運動と固体としての地球の運動にずれ(摩擦)が生じて、地球の自転にブレーキがかかるのです。つまり、昔の地球は今よりもっと速く時点していて、1日の時間は短かったということになります。計算によると、5億年前には1日が21時間、2億年前は23時間だったと考えられています。(『どうして時間は「流れる」のか二間瀬敏史
 二人は馬を繋(つな)いで歩きだした。松風が蕭々(しょうしょう)と鳴っていた。前も後も、右も左も、耳の届くかぎり松風の音だった。宗利は黙って歩いていった。石段を登って、高い山門をくぐると、寺の境内も松林であった。そして其処もまた潮騒(しおさい)のような松風の音で溢(あふ)れていた。(『松風の門山本周五郎
梅原●日蓮に愛着をもったのは高山樗牛姉崎正治まで、それ以後の日本のインテリは、ほとんど日蓮ぎらいですね。インテリが好きなのは、親鸞道元と……。鎌倉仏教の三本柱のうちの一本の柱が落ちている。ここに日本のインテリ自体の問題点を含んでいると思います。空海もインテリから無視されてきたわけですが。
紀野●空海を落とし、日蓮を落とすということが、日本のインテリの弱さじゃないですか。
梅原●私もそう思います。
(『永遠のいのち〈日蓮〉 仏教の思想12』紀野一義、梅原猛
 これでみると、ことばとしては、身心脱落というのはごく平凡なことのようにみえる。それはそのとおりで、実はこの〈身心脱落〉なる語は、如浄の語録で見ると、1回だけしか出てこないが、そこでは「心塵脱落」(しんじんだつらく)と書いてある。(『古仏のまねび〈道元〉 仏教の思想11』高崎直道、梅原猛

道元
 鎌倉時代の代表的な仏教思想家たち、法然(1133-1212)、親鸞(1173-1262)、道元(1200-53)、日蓮(1222-82)の4人の宗祖たちは、それぞれに、みな、かなりの量にのぼる著作をのこしている。そのなかでも、法然の著『選択本願念仏集』(せんちゃくほんがんねんぶつしゅう)、親鸞の著『教行信証』(きょうぎょうしんしょう)、道元の著『正法眼蔵』(しょうぼうげんぞう)、ならびに、日蓮の著『立正安国論』が、わが国の思想史のうえにのこした足跡ははなはだ大きい。(『絶望と歓喜〈親鸞〉 仏教の思想10増谷文雄梅原猛
 日蓮の筆力は、単に強いというだけではない。粘りがある。呼吸が長い。粘り強さから言っても、呼吸の長さから見ても、筆力のすごい気魄に圧倒されるばかりだ。しかしそれにしても、凄まじい気魄と共に、どこか明るく、ふっきれたものを感じさせる。自己を信じきった筆力は、そこにも精神と直情の強さを見せている。(『百人一書 日本の書と中国の書』鈴木史楼)
Q7 保健所への届出は必要ですか?

1 子ども食堂を開催する場が、【飲食店の営業許可】を受けている場合は、不特定多数の人に食事を提供することができます。飲食店の営業許可とは、保健所の所定の申請用紙に記入し必要書類と手数料(都内は1万8300円)を提出すると、保健所職員による施設検査が行われ、諸条件を満たしていると判断されれば、飲食店の営業許可書がもらえます。その際、食品衛生責任者が1名必要です。食品衛生責任者は所定の1日講習を受ければ誰でも取得することが可能で、受講料は1万円です。調理師や栄養士などの免許を持っている人がいれば、食品衛生責任者はいなくてもよいです。
(『子ども食堂をつくろう! 人がつながる地域の居場所づくり』NPO法人 豊島子どもWAKUWAKUネットワーク編著)
 なぜ、【カリスマが存在するのでしょうか?】
 キーワードは、「断言すること」です。キリスト教暗黒時代があり、デカルトが「われ思うゆえに我あり」という相対(そうたい)主義を導入して近代科学がはじまります。つまり、【全てのインテリは「相対的」な価値観の中で生活しています。】しかし、【新宗教や自己啓発セミナー等は、「絶対的」な価値観の中で運営されています。】そこで、インテリが騙されるのです。むしろ、インテリだからこそ騙されたといってもいいでしょう。
(『政治と宗教のしくみがよくわかる本 入門編林雄介
「死んではいけない」
 彼は静かに云った。「……どんな過でも、この世で取り返しのつかぬことはない。人間はみな弱点を持っている。誰にも過失はある。幾度も過を犯し、幾十度も愚かな失敗をして、そのたびに少しずつ、本当に生きることを知るのだ。……それが人間の、持って生れた運命なのだ」
(『艶書山本周五郎
眠られぬ夜を明かして又想う苦しき今を今を生き抜け(『無援の抒情 道浦母都子歌集道浦母都子
 アメリカはその後も、旧ソ連諸国で選挙があるたびに同じ手法で「革命」を画策した。しかし、ことごとく失敗に終わっています。
 なぜでしょうか?
 それは、アメリカによる革命の手法パターンが、旧ソ連諸国で広く知られるようになってしまったためです。
 その手法パターンとは、
1 親米的なNGO、NPOに大量の金をばらまき、彼らの活動を通じて革命勢力を事前に育てておく→選挙が実施される→野党勢力が勝利すれば、そのまま→しかし、アメリカに都合の悪い独裁者、あるいは独裁者の政党が勝利したときは、「選挙に不正があった!」と大規模なデモを起こさせる
2 欧米の選挙監視団も「不正があった。選挙はやり直さなければならない」と発表
3 独裁者がデモを鎮圧した場合、「非人道的な大統領は辞任しなければならない!」と要求する
4 独裁者は辞任し、欧米に都合のいい人物が大統領になる
(『プーチン最後の聖戦 ロシア最強リーダーが企むアメリカ崩壊シナリオとは?北野幸伯
 これから数十年のあいだに、人間のコミュニケーション能力は大きく様変わりしていくはずだ。脳内に新たな接続が補充され、それが、これまでとは異なる新しい形で、知能の進化を推し進めていくからである。文字を読む脳からデジタルな脳への移行が進む昨今、文字を読むため、つまり読字するためには脳に何が求められるのか、また、物事を考え、感じとり、推測し、他の人間を理解する能力に読字がどう役立っているかを知ることが、ことのほか重要だ。(『プルーストとイカ 読書は脳をどのように変えるのか?メアリアン・ウルフ:小松淳子訳)
石原●昔の人は今日(こんにち)のようなマスコミがなかったので、自分の体験を通じ、実際に物を見たり、聞いたり、さわったりすることで、知識を得てきたのですが、このごろは、労せずして知識が得られる。だから、どういう仕組みになって、どういう事実ができあがっているかを知りません。つまり、現象ばかりが頭の中にしまわれてしまって、理というものがない。(『対話 人間の原点』小谷喜美、石原慎太郎
 なぜ、霞ヶ関の官僚には権力があるのでしょうか。
 まず、第一に考えられるのは、【予算の配分権】です。
 何十兆円という予算を官僚が地方や特殊法人に配分しているのです。もちろん、予算は国会で審議されますが、何万項目もある細かい予算の内容まで国会で審議することは不可能です。それに、予算案は各省庁と財務省の交渉で決まりますから、政治家が口を挟(はさ)む余地はほとんどありません。
(『省庁のしくみがわかると政治がグンと面白くなる 日本の内閣、政治、そして世の中の動きが一気に読める!林雄介
 ともあれ、この一件がイエス一派と他のやくざ組織との軋轢の始まりであった。その後、次のような些細な事件が発生する。それは安息日に関わるイザコザであった。
 安息日とはかつてヤハウェ大親分が決めたしきたりで、週に一度、一切の仕事を放棄する日のことである。ユダヤ組の者はもちろん、ユダヤ組縄張り内の民衆もこれは遵守せねばならない。元々は家畜や奴隷を憐れんだ大親分が、彼らに定期的な休暇を与えるために制定したらしく、存外、ヤハウェ大親分にはこのような一面もあるのだが、そこはやはりやくざ者である。根っこの苛烈さに変わりはなく、自分の命令を無視し安息日に薪(たきぎ)を拾った男がいたと聞くと烈火の如くに怒り狂い、民衆に命じてその男を石で打ち殺させたのであった。
(『仁義なきキリスト教史架神恭介

キリスト教
 オウム真理教は入信の際に全財産をお布施させることによって教祖への「絶対帰依(きえ)」を信者に叩(たた)き込みますが、「土地真理教」は、住宅ローンによってその信者に確固とした宗教心を植えつけます。
 年収の4~5倍もの借金を背負った人には、全財産を教団に寄進した人と同様に、もはや自分の判断を否定することなどできるはずがないからです。簡単にいってしまえば、これが戦後日本社会を支配した「土地真理教」の洗脳テクニックです。
(『世界にひとつしかない「黄金の人生設計」橘玲、海外投資を楽しむ会編著)
 要は相楽(総三)たち「赤報隊」は、「維新」に失敗しつつあった薩摩・長州と岩倉(具視)たちに利用され、使い捨てにされただけなのだ。彼らが江戸市中で行った蛮行には許し難いものがある。しかし、彼らは西郷(隆盛)の命を受け、その行動に「大義」があると信じていたのだ。このような蛮行に「大義」などあるわけがないのだが、少なくとも単なる無頼の徒ではなかった相楽はそう信じたのだ。
 西郷にしてみれば、端(はな)から使い捨ての心算(つもり) である。西郷とは、こういうことを平然とやってのける神経をもっていた男であるということなのだ。
 結局、後世でいうところの「明治維新」を成立させるについて、もっとも決定的な道筋を開いたのが「赤報隊」であり、「赤報隊」のテロであったのだ。
(『大西郷という虚像 「明治維新という過ち」完結篇原田伊織
 それと、これは他では滅多に語られることではありませんが――、KCIAエージェントの役割を担っていたのは民団員やヤクザだけではありません。日韓交渉を円滑に進めるための潤滑油として挺身(ていしん)した妓生(キーセン)という名もなき女性たちも重要な役割を果たしました。妓生とは単にセックスの相手をするだけではなく、歌舞音曲はもちろん、漢詩を詠んだりと一流の教養を身につけ、外国の要人の接待を任務とするために選ばれた、いわば特殊な外交官ともいえる女性たちです。日韓交渉でいえば、竹島問題の実質的棚上げは彼女たちの功績によるところが大きいとの証言もあるくらいです。(『ヤクザと妓生(キーセン)が作った大韓民国 日韓戦後裏面史菅沼光弘但馬オサム
 自由民主主義に住む我々は以下の制度的要因によって二重に追い立てられている。

・経済原理としての資本主義の強迫→銀行業の貸し付けなどによって通貨が作られる利子付きの借金通貨システム。借金返済のために国家も企業も個人も経済活動に追い立てられている。

・政治原理としての民主主義の強迫→自己解放の哲学なき社会解放の哲学によって作られた人権と民主主義。自己解放の意識化がされていないために、「私は何々である」という社会的条件や個性を付けることに強迫的に追い立てられている。

(『世界を騙し続けた[洗脳]政治学原論 〈政「金」一致型民主社会〉へのパラダイム・シフト天野統康
 以上が大体牧口(常三郎)の価値論である。彼は新カント派の影響を受けて価値論を考えながら、結論においては新カント派の理想主義と全く違った功利主義の価値論を作り出したのである。このような彼の価値論はベンサムの価値論に近づいている。ベンサム功利主義の立場から快楽の計算表を作ったように、彼は価値の実践的な評価法を作っている。たとえば「好き嫌いにとらわれて利害を忘れるのは愚である。いわんや害悪を忘れるをや」、「目的の小利害に迷って遠大の大利害を忘れるのは愚である」、「損得にとらわれて善悪を無視するのは悪である」などという10の価値評価の基準、あるいは人間の行為の基準を作っているが、いまだかつて日本の哲学者がこれ程までに抽象的な理論を、明確な民衆の生活の指導原理としたことはなかった。(『美と宗教の発見 創造的日本文化論梅原猛

創価学会
 彼女はアメリカ先住民のスー族のことを思った。1950年代、彼らは大統領との会見のためにノース・ダコタにある先住民居住地から飛行機に乗せられた。ジェット機は彼らを数千キロ離れているワシントンDCまで運んだ。首都の空港到着ロビーに足を踏み入れた彼らは床に座り込んだ。待機しているリムジンへどんなに勧められても無駄だった。彼らはそのまま1ヵ月その場に座り続けた。飛行機に乗せられて運ばれたからだと同じ速さで移動することができない魂を待っていたのだった。(『裏切りカーリン・アルヴテーゲン:柳沢由実子訳)
 医師はおだやかな声で言葉を続けた。
「工藤さん、セックスをするかしないかは本人の選択です。しかし、女性の身体は、ほうっておくと間違いなくセックスができなくなります。更年期を境目にして、膣は変わります。それをどうするかが、結局は更年期の一番大きな問題なのです」
(『快楽(けらく) 更年期からの性を生きる』工藤美代子)
【深い呼吸が人間の自然治癒力を向上させる、“まほうの呼吸”ならば、浅い呼吸は体にさまざまな不調をおびき寄せる“魔の呼吸”です。】
 浅い呼吸は、呼吸循環の中枢にあたる体幹の表面部分に小さく窮屈(きゅうくつ)にとどまったまま、呼吸のエネルギーを全身に送り出すことができません。深い呼吸のように、全身へ波及していく力強さがないのです。
(『呼吸整体師が教える深呼吸のまほう 体の不調が消える、人生が変わる』森田愛子)
 じつはカトリック靖国神社には深い因縁があるのです。
 第二次世界大戦後、GHQ(連合国最高司令官総司令部)内には、靖国神社を軍国主義の象徴と見なし、焼き払った上に跡地をドッグレース場にしようとした動きがあったそうです。これには賛否両論があり、マッカーサー司令官も答えを出せずにいたようです。そこで、司令官は当時、ローマ教皇庁(ヴァチカン)の臨時駐日代表ブルーノ・ヴィッテル神父に意見を求めました。するとヴィッテル神父は、
「いかなる国も、その国に殉じた兵士に対して、敬意を表す権利と義務があり、それは戦勝国、敗戦国問わず平等である。もし、アメリカ陸軍が靖国神社を焼却したならば、米陸軍の歴史に永久に消すことのできない汚点を刻むことになるだろう」
 と、進言し、司令官は靖国神社焼却中止命令を出したそうです。
(『だから日本は世界から尊敬される』マンリオ・カデロ)
哲人●ほめられることでしか幸せを実感できない人は、人生の最後の瞬間まで「もっとほめられること」を求めます。【その人は「依存」の地位に置かれたまま、永遠に求め続ける生を、永遠に満たされることのない生を送ることになる】のです。
青年●ではどうするのです!?
哲人●他者からの承認を求めるのではなく、【自らの意思で、自らを承認する】しかないでしょう。
(『幸せになる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教えII岸見一郎古賀史健

アドラー
 天皇はエンペラー(皇帝)ではない。祭司王だ!

 イギリスのエリザベス女王はドイツ系であるし、スウェーデン王室はフランス系である。
 欧州の王室の起源はよそから来た征服者であり、国民とは別民族なのだ。
 つまり王と国民は対立関係になるから革命が起こる。これは中国でも同じである。

 日本の天皇の起源は神話にある。
 天皇は国民の安寧を祈る祭司王だから欧州でいえば王室よりもローマ法王に近い。

(『ゴーマニズム宣言SPECIAL 天皇論小林よしのり
 しばらくすると落ち着き、オケロ君はふたたび顔を上げ、話し始め、「ぼくは学校の先生になりたい」といいました。その理由を聞くと、こう答えました。
「ぼくは、学校の先生になって、算数とか理科を教えたいんじゃなくて、子どもたちに『よりよい未来をつくっていくことの大切さ』を教えたいんです。ぼくが体験したようなことを子どもたちが体験しなくてもいいような国をつくっていきたい」
(『ぼくは13歳 職業、兵士。 あなたが戦争のある村で生まれたら』鬼丸昌也、小川真吾)

少年兵
 教育を受けている一般市民がいとも簡単に操作されてきた根本的な理由は通貨の増減について教えられず、無意識化されてきたことにある。例えば、通貨にまつわる以下の七不思議をご覧いただきたい。

憲法に通貨発行権の記載が一切ない
・法律に民間銀行が通貨を作る行為が明記されていない
・殆どの国民が通貨がどのようにして作られるのか知らない
・殆どの国民が通貨がどのようにしてなくなるのか知らない
・殆どの国民が通貨が誰かの借金であることを知らない
・国民がいくら、通貨が作られたのか知らない
中央銀行である日本銀行の株主が公開さてていない

(『世界を騙し続けた[詐欺]経済学原論 「通貨発行権」を牛耳る国際銀行家をこうして覆せ天野統康
 民俗学の立場からしぐさを研究するいことの意義を説き、その重要性を訴えたのは柳田國男である。柳田は、昭和16年(1941)に発表した「涕泣史談」のなかで「今日は言葉というものの力を、一般に過信して居る。(中略)書いたものだけに依って世の中を知ろうとすると、結局音声や『しぐさ』のどれ位重要であったかを、心づく機会などは無いのである」と、言語の力を過信する当時の風潮を批判した。(『しぐさの民俗学 呪術的世界と心性』常光徹)

呪術
 日本に数ある呪術のなかでもっとも本格的な呪法といえば、宗教修法(しゅほう)が中心である。密教は、インドの伝統宗教ヒンドゥー教の影響を受けて、大乗仏教成立史上の末期にあたる西暦7世紀後半にインドで発生した仏教の一流派で、仏教の教説中、最高深秘(じんび)とされる。中国を経由して真言(しんごん)密教の開祖・空海や天台宗の最澄、円仁、円珍らによって日本に移植された巨大宗教である。その思想は、人間が身体と口と意の三つを通じて仏尊と交流し、その加護を受けて即身成仏(そくしんじょうぶつ)することを目的としているが、それにともない、さまざまな願望を成就させる現世利益(げんぜりやく)の重要性が強調され、そのためのシステマティックな加持(かじ)・祈祷の諸術が集成され、継承されてきた。(『図説 日本呪術全書』豊島泰国)
 ホークは動かなかった。相変わらず窓から港を見ていた。ボトルを上げてまた飲んだ。
「お前は徹底した実際的な男だ」私が言った。「人がなんと呼ぼうと気にしない。人が腹立たしい言動を見せても気にしない。肌の色など問題にしていない。怒らないし、感傷的になることはない。人に恨みを抱かない。怯えたり、混乱を来したり、ばか陽気になったり、嫉妬することはない。誰をも憎悪しない。誰をも愛さない。暴力をいとわない。暴力を楽しまない」
「スーザンは一応好きだよ」ホークが言った。
(『沈黙ロバート・B・パーカー:菊池光訳)
「おれも同じことを考えていたんだ」チョヨが言った。「ただし、数字を除いて。おれたちも数字は苦手なんだ」
「それで、なにが得意なんだ?」
「ギターを弾いて、悲しい歌をうたうことだ」
(『ポットショットの銃弾ロバート・B・パーカー:菊池光訳)
 デカルトはこのように宇宙や地球の形成を、聖書によってではなく、粒子論的・機械論的な理論で説明した。そこではそれまでに続いてきた「閉じた宇宙」を否定して宇宙を「無際限」とし、また、アリストテレスのいう天上界の第五元素「エーテル」を否定して、宇宙も月下界と同じ物質から成ることが主張されている。天上界が神的存在の居住地であることや、諸天体が司る道徳や、その地上への影響力も否定される。(『科学vs.キリスト教 世界史の転換岡崎勝世
 植物はヒトより世界を広域に見ていることになるが、それを像として見ているわけではない。植物は光の信号を像に翻訳する神経をもっていない。そのかわり、光の信号を生長のためのさまざまな指示に翻訳している。植物に「目」はない。ヒトに「葉」がないのと同様に。
 受けとる器官が違うだけで、植物もヒトも光を感知している。
(『植物はそこまで知っている 感覚に満ちた世界に生きる植物たち』ダニエル・チャモヴィッツ:矢野真千子訳)
 ギリシア人が使用し始めた「アジア」、「ヨーロッパ」の語源は、太田秀通氏によれば、【フェニキア語】のアシュー(陽の昇る場所、東)、エレブ(陽の沈む場所、西)であろうとされ、さらにこのフェニキア語自体の語源となったのは、アッシリア語の(始め)、(闇)であるといわれます。この場合注意したいのは、語源とされる言葉が朝の始まる方向と、そのときまだ暗い場所、つまりは東・西といった意味をもつだけで、どれも、優劣に関わる価値評価が含まれていないことです。ギリシア人がこれらの言葉を借用してヨーロッパ、アジアという単語を使用し始めたときも、それは同様だったと考えられます。
 しかし【ヘロドトス】では、ヨーロッパとアジアは、特質を異にする対立的な二大世界となっています。
(『世界史とヨーロッパ ヘロドトスからウォーラーステインまで岡崎勝世
 赤ん坊は複数の顔の中から美しいものを識別する。彼らはアフリカ系アメリカ人、アジア系アメリカ人、白人の別なく、魅力的な男性、女性、赤ん坊をより長く凝視する。この事実は、乳幼児が美しさを感知すること、そして人間の顔には人種的ちがいを超えて共通した普遍的な美の特徴があることを示唆している。(『なぜ美人ばかりが得をするのかナンシー・エトコフ:木村博江訳)
 マルティニの『中国古代史』にもどろう。これは中国最古の時代からイエス(=漢)の時代までを扱う歴史書であるが、最もヨーロッパの人々に衝撃を与えたのは、伏羲以後の時代を、疑いのない歴史的事実として承認したことであった。伏羲とは、「三皇五帝」の最初に数えられる、あの伏羲である。マルティニは、しかも、この伏羲の統治をイエス前2952年と計算し、伏羲・神農、黄帝の三皇から五帝へ、さらに前2207年に始まる夏、ついで商(殷)、周など、以後も連綿として続く諸王朝を、疑いのない事実として認めたのである。(『聖書vs.世界史 キリスト教的歴史観とは何か岡崎勝世
 もう一度言うが、私が残念に思うのは、(徳富)蘇峰が自堕落な文章を綴る僅か半年前、戦争がまだつづいているさなか、清沢洌が堂々としかも痛烈に蘇峰を恥知らずと批判していたことを、60年のちの知識人がなにも知らないという事実である。(『鳥居民評論集 昭和史を読み解く』鳥居民)
 しかし、毎日の生活で生じるパソコン作業やデスクワークなどで同じ座り姿勢が長時間続くと、腹筋などの体を支える筋肉が弱くなり、背中を丸めて体を支えようとしがちです。筋肉は、使わなければどんどん弱っていきます。すると体は、弱った筋肉を使わないで体を動かすよう覚えていくのです。こうしてできるのが、体のクセです。(『疲れた体がよみがえる リセット7秒ストレッチ』栗田聡、濱栄一)

ストレッチ
中村桂子●今、分子生物学でも、実際には「もの」を扱っていても、本当は「もの」を見ているのではないんですね、皆、情報を見ている。(『脳という劇場 唯脳論・対話篇養老孟司
 春介は去年の9月に京都を襲ったあの狂騒を憶(おも)いだしながら鴨川の流れを眺めつづけた。ええじゃないかの馬鹿騒ぎは東国からはじまったとはあのときも知っていた。ただそれだけだった。あれは260年以上つづいた幕藩体制の終わりを示す唄と踊りだったのだろうか? だとしたら、だれがそんな託宣を? 徳川慶喜が大政奉還を上表したのはええじゃないかの狂騒の1カ月後なのだ。(『新・雨月 戊辰戦役朧夜話』船戸与一)

戊辰戦争
 自分のやるべきことに集中し、とても実際的で身近なことを考えているときに、誰かから、4分間の砂時計と7分間の砂時計だけを使って9分を測れるか、という問題を出されたとしてみよう。たぶん、そんなつまらないことに割く時間はないと言い返して、断るだろう。しかし、問題が頭から離れず、そのうちに、二つの砂時計を同時にスタートさせたらどうなるだろうと考え始める。4分間の砂時計が終わったとき、7分間の砂時計にはまだ3分が残っているはずだ。そこで、それをうまく利用できる方法はないかと探し始める。3分と4分、それに4分は測れる。でも、それを使ってどうやったら9分が測れるのか。すっかり夢中になってしまい、この問題が解けるまでは、それまでの実際的な思考はどこかに追いやられてしまった。(『「数独」を数学する 世界中を魅了するパズルの奥深い世界』ジェイソン・ローゼンハウス、ローラ・タールマン:小野木明恵訳)
 ナポレオンは、ワーテルローの戦いに敗れても死刑にならず、セントヘレナ島に流されただけです。その地でも、尊敬された処遇を受けています。幽閉の身とはいえ、食事などの生活の世話をされ、すべては整っていました。そして死後は、パリのオテル・デ・ザンヴァリッドという非常に立派な建物の中心に祀(まつ)られています。
 対して、東條英機はどうでしょう。東條自身は、東京裁判では毅然とした態度をとり、諸兄されるまで実に立派でした。しかし日本国民は、アメリカとの戦争に負けると、情けないことにアメリカに尻尾を振り、自分たちとともに戦って苦労した東條を裏切ったのです。
(『ナポレオンと東條英機 理系博士が整理する真・近現代史武田邦彦
 人は潜在的に転倒に対する恐怖心を抱えています。ケガを恐れる身体的な恐怖心と同時に、転倒が「死」「失敗」「敗北」といったネガティブな事柄のメタファーでもあるためです。こうした恐怖心はカラダを緊張させ、倒れた瞬間の衝撃を物理、精神の両面において増幅してしまいます。
 このエクササイズのポイントは、倒れる瞬間に息をフウッと吐いて力を抜くこと。
(『ストレスに負けない最高の呼吸術 システマ式シンプルブリージングワーク100北川貴英
 電気をつけたまま寝る人と、真っ暗にして寝る人といると思いますが、実は両者ですごい差が出ることがわかってきました。皆さんは寝るときどうですか? 小さな電気をつけて寝る人、電気をつけたまま寝ちゃう人、真っ暗にしないと眠れない人、色々いると思います。でも、2歳ぐらいまでの赤ちゃんのときに明るいところで眠っていると近視になるらしい、ということがわかってきたんです。よく調べてみますと、2歳までに真っ暗にして眠っている人はだいたい1割くらいが近視になるんだけど、小さな電気をつけて眠っている人は3割くらいが近視になるっていうデータが発表されて、みんなびっくりしました。(『生命に仕組まれた遺伝子のいたずら 東京大学超人気講義録 file2石浦章一
 しかし向谷地はこうした絶望的な状況そのものよりも、当事者たちが人としてのあたりまえの苦労を奪われた人々であることに問題を感じ取る。精神科医療の管理のもとで、精神障害者たちは悩むことや苦労することそのものが奪われていた。(『当事者研究の研究』石原孝二編)

べてるの家
 街の至るところ、人を惑わす厄介の実が成っている。
 時ならずそれを拾って食い、さもなければ、誰かから口のなかへ突っ込まれ、苦難の毒にまみれてしまった、朽ちかけの葦のごとき病者たちが、跡を絶たずこの島を訪れる。
(『葦笛の鳴るところ』福永十津)
 子どもでも、ほかの人びとが作る心の社会的ネットワークに自分の心を結びつけたいという基本的な欲求を持っているようだ。赤ん坊は、目や顔などの社会的刺激にことのほか引きつけられる。母親はたいてい、なるべく早い時期に赤ん坊を目を長く合わせようとするし、生まれたばかりの赤ん坊は、それに対する準備ができているようだ。赤ん坊に閉じた目と開いた目のどちらかを選ばせると、開いた目のほうを見たがる。(『現実を生きるサル 空想を語るヒト 人間と動物をへだてる、たった2つの違い』トーマス・ズデンドルフ:寺町朋子訳)
岸●明治開国のころの写真がよく残っていますが、山っていうのはみんなすかすかですよね。
 昔話なんかでよくいわれますが、おじいさんは山へ木を伐りに行くのではなく、柴を刈りに行くのです。薪にしたり炭にしたりするから柴しかなかった。柴がしょぼしょぼ生えているだけで、でかい木はそもそも無かったわけです。
 それがたかだか50年くらいでこんなになってしまった。1960年前後の燃料革命で薪や炭が使われず、雑木林の伐採・管理が止まったからですね。
(『奇跡の自然 三浦半島小網代の谷を「流域思考」で守る岸由二
 大本教の、あの短期日に於ける著しい発展も、お筆先を駆使し数々の奇蹟予言を果したナオの霊力だけでは果されることは出来なかった筈で、天才的な組織能力を持った女婿、王仁三郎の存在あって初めてあり得たものだろう。
 組織者としての出口王仁三郎は、他のそうした立場の人物と比べて見ても傑出してい、戦後の新興宗教史の中にも、これほどの人物は現れて来ない。
(『巷の神々石原慎太郎

神秘の世界
 私は、ようやく潔白の身となった。私と家族にとって松本サリン事件が起きてからの1年間は、短いようでやはり長いものだった。あの夜、突然、平穏な生活が破られ、妻が意識不明の重体となり、私は犯人扱いされ、どん底の苦しみを味わった。おそらく、この体験はどんなにことばを尽くしても人にはわかってもらえないだろう。私も、これまでは世にある冤罪はひと事だと思っていた。今は、条件さえそろえば、いつでも無実の罪が着せられるものだということが生身でわかる。(『「疑惑」は晴れようとも 松本サリン事件の犯人とされた私』河野義行)

報道被害
 人は疲れや痛みを感じると、中枢神経が指令を出して筋肉を緊張させる仕組みになっています。そうするとますます、血液の循環は悪くなり、筋肉中には乳酸や老廃物が蓄積。痛みや不快感を引き起こしてしまいます。こうした症状から抜け出すためにも、筋肉をストレッチし、血液を滞りなく巡らせることが大切です。(『体を芯からやわらげる 健康ストレッチ』森俊憲、森和世)
 カラダが硬く、関節の可動域が狭い人は、全身の動きにさまざまな制限がかかり、日常生活やスポーツ時の動作をスムーズに行うことが難しくなります。日常生活動作で例をあげると、背中や股関節の可動域が狭い人は、かがんだり歩いたりといった基本的な動きにも支障が出てきます。(『体が硬い人のためのストレッチ石井直方監修、荒川裕志)

ストレッチ
 じつは、発声学習できる動物には「息を止めることができる」という共通点があります。「そんなの、犬やネコだってできるだろう?」と思うかもしれませんが、イヌもネコも息を止めることはできません。あるいはサルもウシもシカも、発声学習しない動物はみな、自分の意思で息を止めることができないのです。一方、発声学習できるオウムや九官鳥、イルカ、クジラ、ヒトなどは、自分の意思で自由に息を止めたり吸ったりできます。(『言葉はなぜ生まれたのか』岡ノ谷一夫、石森愛彦・絵)
 本来、書とは「かく」。したがって、鑿(のみ)で「掻く」もしくは「欠く」「画く」ものでした。その「刻(ほ)る」姿を、筆で「書く」ことの中に写し込むことによって本格的な毛筆の書が生まれたという経緯が中国書史にはありました。ところが、そうした「刻」から「書」が生まれた深みを、日本の書史は最初から見失っているのです。ちなみに現行の日本銀行券の文字がすべて隷書体で記されているのは、明治維新以降の近代になってようやく中国の「刻る書」を本格的に学習、導入したことに由来します。(『説き語り日本書史石川九楊
 四つ葉のクローバーが生じる原因はいくつかありますが、一つには、葉ができあがるときに踏まれたりして傷つけられると、奇形になって四つ葉になるのです。そのため、四つ葉のクローバーは、道ばたや運動場などでよく見つかります。
 幸せのシンボルが、道ばたにあるというのも意外ですが、本当の幸せは踏まれながら育つものであることを、四つ葉のクローバーは教えてくれているのかもしれません。
(『なぜ仏像はハスの花の上に座っているのか 仏教と植物の切っても切れない66の関係』稲垣栄洋)
「おらあたった今夢から覚めたんだ。今までおらあ盗みをしてきた、半分は欲だ、半分は自棄(やけ)だ、また堅気のけちな米喰虫でつまらなく終るより、いっそ鼠小僧のような大盗人になって、わっと世間から騒がれて死にてえ……そんな見栄(みえ)も手伝っていた。だがおらあ、今夜という今夜こそ、自分の仕事がどんなに酷(むご)いものかってえことを知った。盗むこっちゃあどうせ酒か博奕(ばくち)に遣っちまう金が、あそこじゃ親娘三人を生かすか殺すかの楔(くさび)になっている。こんな、酷え業たあ知らなかった」(『雨の山吹山本周五郎
「けれどもどこかにほんとうに良い仕事をする人間はいるんだ、いつの世にも、どこかにそういう人間がいて、見えないところで、世の中の楔(くさび)になっている」(『柳橋物語・むかしも今も山本周五郎
 ところが小網代(こあじろ)の森は、真ん中を流れる川の最上流部から河口の干潟まで、1軒の家も工場もなければ、自動車が通るような道路もありません。たった70haしかありませんが、流域という地形がまるごと自然のままで残されているのです。(『「奇跡の自然」の守りかた 三浦半島・小網代の谷から岸由二、柳瀬博一)
 人間行動遺伝学は、決して宿命論に結び付く学問でもなければ、人々を差別するための学問でもない。むしろ遺伝によって一人一人がいかに豊かな内的資源を与えられているのか、そして一人一人がこの自然の中でいかに特別な存在であるのかを解き明かしてくれる学問である。(『心はどのように遺伝するか 双生児が語る新しい遺伝観』安藤寿康)
「事業仕分け」に参加して驚いたことが二つある。
 一つは、独立行政法人(独法)の金満ぶりである。独法とは国費で運営される国の外郭団体で、官僚の天下り先となっている。(中略)
 緒方貞子氏が理事長をつとめるJICA(国際協力機構)の事業規模は年間約1兆円。草の根交流のイメージに似合わず、職員の待遇は外交官並みに優雅である。本部ビルは東京・麹町にあり家賃が年間28億円、社員食堂に寿司屋台が出る。'08年に緒方理事長の肝いりで市谷に新設された研究所では、1年間、国際的な学術誌に論文を1本も出していない、つまり実績がないと言う。現場を見に行くと、ホテルのようなつくりで1階はロビーとなっており、フロントマンが恭しく控えている。2階に上がると30畳ほどの座敷があり、座卓の上にビールのコップとおしぼりが並んでいた。高そうなインテリアでまとめた研究員室もあるのだが、研究所というよりは保養所のようであった。
(『裏切りの民主党』若林亜紀)

響堂雪乃紺谷典子
 アメリカの母親が、幼稚園や保育園に子どもを引き取りに来たときにわが子に問うことは「みんなと一緒に遊んだか」である。人さまと getting along できる人間にならないと、これからの人生で往生するという思いがあるからである。アメリカはそういう文化である。
 一方、日本の母親は「先生のいいつけをよく守ったか。お利口さんであったか」をまずきく。やはり日本はタテの人間関係を大切にする文化である。
(『チームワークの心理学國分康孝
「そのためには枝葉末節にとらわれないで、本質を見ることだ。文字や形の奥の方には本当の哲理のようなものがある、表層の文字や形を覚えないで、その奥にある深層の本質を見ることだ。世の中には似たようなものがあるが、みんなどこかが違うのだ。形だけを見ていると、これがみんな同じに見えてしまう。それだけ覚えていたら大丈夫、ものを考える力ができる」
 土肥原将軍の戦術講義は実に平易な話であったが、噛めば噛むほど味の出る奥深いものがあって、堀には一生忘れられない言葉であった。
(『大本営参謀の情報戦記 情報なき国家の悲劇』堀栄三)

戦争日本近代史
養老●その点、僕が注目するのは北海道です。中標津(なかしべつ)へ行ったら似たようなことをやっていましてね、町長が家屋をできるだけ街に集めてくるというプランを建てていました。公共投資を考えると、家を僻地(へきち)に造ったら無駄だからです。いまの日本は一種悪平等で、僻地にも、ガス、水道、道路を惹かなければならない。だったら、住民は街に集まってくれたほうがいい。そこから畑に出ていけばいいわけで、そうすれば集中のメリットが生じます。(『本質を見抜く力 環境・食料・エネルギー養老孟司竹村公太郎
 自ら答えを突き止めることのない人というのは、こういうものです。【思い込みで判断する人間は、誰かに別の思い込みを吹き込まれることで、じつに簡単に操作されてしまいます。】(『日本人だけが知らない戦争論苫米地英人
 家康が克服すべき強大な敵、戦うべき新たな敵、それは利根川であった。その敵を征服すれば、他大名を圧倒する富を獲得し、天下は自動的に転がり込んでくる、と家康は看破した。(『日本史の謎は「地形」で解ける竹村公太郎
 なお、イギリス人とオランダ人にどれほど恨まれているかについて、日本人はまったく無自覚だ。日本はアメリカにこそ敗北したが、その過程でオランダを踏み潰し、大英帝国と刺し違えているのである。
 日本と戦ったがゆえに、オランダもイギリスもその版図を失ったのだ。しかも戦闘においては、日本に対して完敗の連続である。日本は英蘭に対しては戦勝国である意識が欠落しているのだから、敗者の怨念に無自覚なのは当然である。
(『歴史問題は解決しない 日本がこれからも敗戦国でありつづける理由』倉山満)
 都市というのは実は人間が考えたものしか置かないという約束のあるところなんです。ですから、都市は今、一番極端には、地面すら自然にあったものは気に入らないんで、泥があると気に入らないから、徹底的に舗装(ほそう)しちゃうんですね。(『脳と自然と日本養老孟司
 瞑想をつづけていると、あるときから力まずに精神集中ができるようになる。リラックスしながらも心をとぎすまし、すこし離れたところから自分を観察できるようになる。それまでは四苦八苦していたのに、しだいに瞑想にのめり込んでゆく。もう施設の不備など気にならない。規則はかえっていい味方であることがわかる。あっという間に時間が流れてゆく。心は夜明けの山奥の湖のように静まりかえり、周囲の景色をあますところなく映す鏡のようになる。近づいて湖をのぞき込むと、深い底まで見える。ここまで心が澄んでくると、一瞬一瞬がじつにたしかなものになり、美しく、やすらいで感じられる。(『ゴエンカ氏のヴィパッサナー瞑想入門 豊かな人生の技法』ウィリアム・ハート:日本ヴィパッサナー協会監修、太田陽太郎訳)

ヴィパッサナー
 137億年前の宇宙がプラズマ状態にあったということは、いわば分厚い雲が宇宙を包んでいるようなものですから、その先の様子は光をキャッチする通常の望遠鏡では見ることができないのです。
 ただし、それが「見える」ようになる可能性がないわけではありません。その手段が、重力波です。光は「プラズマの雲」に邪魔されてしまいますが、重力波は伝わります。
(『重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る』大栗博司)
 時間の矢の存在を物理学的に説明しよとすると、ぜんぜん自明のことではない。19世紀のボルツマン以来多くの学者がその答を求めてきた。本書では時間の矢の存在が宇宙論と深く関わっていることを示す。そして時間の矢が宇宙の初期条件によって規定されることを主張する。こういった立場を「時間の矢の宇宙論学派」とよぶ。(『時間の逆流する世界 時間・空間と宇宙の秘密松田卓也二間瀬敏史

時間論
 犬は報酬なしで芸を繰り返し行なうが、別の犬が同じ芸でソーセージ片をもらうのを目にした途端、もうやるのを拒否する。(『道徳性の起源 ボノボが教えてくれることフランス・ドゥ・ヴァール:柴田裕之訳)
 この日のわたしはただ無心で、ひたすら前だけを見て走ると決めていたのだが、そんなに簡単にすむことではなかった。走りながら、沿道の人々の中に、知っている顔はないか、一緒にこのあたりで悩みを語り合った人はいないか、と探していた。しかし、誰もいなかった。彼女たちだってもう40歳前後だ。家事や仕事に追われているかもしれない。とうにこの街を去って、どこかで日々の暮らしを営んでいるだろう。そんなことを考えながら、彼女たちのひとりひとりに謝罪していた。
 はからずも24時間マラソンは、懺悔(ざんげ)と謝罪のマラソンになったのである。しかし、それは走ってみて初めてわかったことであり、走る前は、何度もいうように無心で走ることしか念頭になかった。
(『杉田』杉田かおる)

創価学会
 笑いの波が聴衆から起こる。「一緒に笑えるのはよいことです」と彼は話し出した。「冗談に対しても――私たち自身に対しても、笑うのはとてもよいことだ。私たちの心には涙が多すぎる。みじめさが多すぎます」(『キッチン日記 J・クリシュナムルティとの1001回のランチマイケル・クローネン:高橋重敏訳)

クリシュナムルティ
 ゾルゲの墓は東京都府中市の多磨霊園にあり、ロシアの駐在武官や情報機関員が定期的に訪れる。先人の霊を慰めるとともに任務の成功を誓うのだという。ソ連の駐日大使も日本へ赴任した際はゾルゲの墓を訪れる慣行もあった。ソ連崩壊後は、ロシア駐日大使に引き継がれている。(『私を通りすぎたスパイたち佐々淳行
 有名なエピソードがある。1936年(昭和11年)の二・二六事件のときだ。神奈川県湯河原町の別荘として借りていた伊藤旅館の別棟にいた牧野伸顕のところに、早朝、反乱軍がなだれ込んできた。反乱軍から逃れ、庭続きの裏山に脱出しようとした彼が、銃殺されそうになったとき、和子さんは祖父を救うためにハンカチを広げて銃口の前に立ちはだかったという。
 彼女は聖心女子学院の出身だが、在学中に週刊誌主催のミス日本に選ばれたくらいの美人である。反乱軍兵士は、銃口の前に飛び出して祖父をかばった美女にさぞ驚いたに違いない。孫娘の気迫に気圧(けあ)されて、牧野伸顕は命拾いしたといわれている。
(『私を通りすぎたマドンナたち佐々淳行
 大衆に異を唱える!
 これは「知的」と思われがちなんだね
 こういうエセインテリ志向を「オウム的!」というわけだ
 わかったかしょくん
(『オウム的!小林よしのり竹内義和
 ただ、左右いずれであれ、実証的な研究を顧(かえり)みず、みずからの思い込みにもとづいて煽動(せんどう)的な議論を重ねる人々とは、対話と議論が成り立たない。その意味で、「慰安婦」問題について実証的基礎もないまま元「慰安婦」を売女呼ばわりする「論客」は、まともな議論の対象にならない。本書で「慰安婦=公娼」論への言及と反論がすくないのは、それをよしとしているからではなく、およそ学問的論議の対象にならないと考えているためである。(『「慰安婦」問題とは何だったのか メディア・NGO・政府の功罪』大沼保昭)
 ストレスの多い現代人は、交感神経が優位になりがちです。
 そこで、意識してゆっくりと長く息を吐く、長生き呼吸を行うとどうなるでしょうか。横隔膜を介して副交感神経が刺激を受けることで、自律神経のバランスが整うのです。
(『自律神経を整える「長生き呼吸」 なぜ呼吸を変えると病気が治るのか?』坂田隆夫)
 センサーがうまく機能しないと、自分の身体が「ブレる」ことになり、身体が「ブレる」から常に緊張を強(し)いられて疲れてしまうのです。
「ブレる」のは身体だけではありません。きょろきょろしているときは、気持ちも落ち着きません。
【センサーがうまく働かないと、身体だけでなく心までもがブレて不安になり、何もしていなくても疲れきってしまうのです。】
(『「疲れない身体」をいっきに手に入れる本 目・耳・口・鼻の使い方を変えるだけで身体の芯から楽になる!』藤本靖)

呼吸
 智慧とは物事をありのままに知ることです。まず、六根にデータが入りますね。眼耳鼻舌身意に情報が触れます。その情報を瞬時に主観で合成して概念になる前に、そのデータを明確に観察すると、データというものは常に流れて消えていくものだと発見できるのです。(『バカの理由(わけ) 役立つ初期仏教法話12アルボムッレ・スマナサーラ
 しかし、われわれはかんたんに「じゃまだから」という理由で他の生命の命を奪います。実は殺意が起こる瞬間、自分のこころに自分の命を害するエネルギーが生まれます。誰かに裁かれなくても、殺生をすると自分のこころに自分を破壊するエネルギーが蓄積されるのです。
 かんたんにいえば、他殺は自殺行為です。そのように、自分のしたことは、かならず結果となって自分に返ってきます。他の生命が活躍する場を奪ったら、その分だけ自分の生命が活躍する場はなくなります。ですから、すべての生命を慈しむ気持ちを育てて、互いに尊重し合うことが大事だと仏教では説きます。
(『的中する生き方 役立つ初期仏教法話10アルボムッレ・スマナサーラ
 住宅手当を年間60万円払うのも、会社が借り上げをして年間60万円負担するのも、会社の負担額は変わりません。でも、社員のふところは全然違ってくるのです。会社が社員のことを考えてちょっと工夫をすれば、社員の手取り額は大きく変わってくるわけです。
 外資系企業は、従業員と契約する際に、このような形で社員の手取りを増やすことは多々あります。もし、あなたの会社に借り上げ制度があるのなら使わない手はないです。
(『知らないと損する給与明細大村大次郎
 私は手当たり次第、戦友の骨を集め、【だび】に付しながら、とめどなく流れてくる涙をふせぎようもなかった。戦後の21年間、祖国の私たちは彼らのために何をしてきたのか。平和になれて、その礎(いしずえ)となった彼らを地獄さながら洞窟内に放置してきたではないか……。
 この小さな島でくりひろげられた戦闘は、事実、私の戦ったアンガウル島とならんで、その壮絶さは世界戦史上、はじめての例であるともいう。その恐怖は米軍戦史にも明らかであり、頑強な抵抗がようやく終わったのち、米軍は「これほど高価な代償を払ってまで、占領しなければならなかったのか」と述懐しているくらいである。
(『ペリリュー島玉砕戦 南海の小島七十日の血戦舩坂弘

ペリリュー島戦争日本近代史
 ところが、こういった気の毒な労働者に対して、マルクス以後の共産主義理論家・指導者は、「彼らは当面の狭い利益、明日の糧を得るというだけのために資本家や【反動層】に買収され、労働者階級全体を裏切る」として「信用を置くな」と唱え、彼らのことを【「ルンペン・プロレタリアート」】と呼びました。(『いますぐ読みたい 日本共産党の謎筆坂秀世監修、篠原常一郎)

日本共産党
 津波が来たら一刻も速くめいめいで逃げろという「津波てんでんこ」を呼び掛けてきた大船渡市の津波災害研究家山下文男さん(87歳)が、入院先の岩手県立高田病院(陸前高田市)で東日本大震災の大津波に襲われた。
 逃げ遅れ、震災翌日に助け出された。「てんでんこを提唱した人間として、責任を感じている」と、あの日を振り返る。
(『ともしび 被災者から見た被災地の記録』シュープレス編著)
 近年、国民が「問題を把握する力」はじりじりと増しています。これはインターネットのおかげです。しかし他方で、おおかたの論筆家や政治家や政策官僚が、軍事について一知半解の段階で学習をやめてしまっています。エリート意識を抱き、大きな国策判断に臨んでいる人々のなかの「不勉強」の部分が、心ある者の不安を誘います。“松下政経塾”的な“用語だけ外交”の心もとなさ、危なっかしさは、そこからくるのではないでしょうか。(『日本人が知らない軍事学の常識兵頭二十八
 核武装問題に限らぬが、「日本に足りないのは何か」とよく言われる。
 それは、原材料でも、技術でもないだろう。いわんや地面の広さなどではない。
 そして勘違いする者がとても多いが、組織でもない。組織はすでに腐るほどある。組織が、それじたいで役に立つと思ってはならない。憲法が改正できたとしてもこれは同じことで、人が組織に頼ってしまえば、組織は建物の構造以外、全部腐るものなのである。
 答えは、「人」である。
(『ニッポン核武装再論 日本が国家としてサバイバルする唯一の道兵頭二十八
 理念的な原理・原則は人間の脳の働きである。人間の脳の中で考えた原理・原則など、自然が機嫌を損ねれば吹き飛んでしまう。自然のご機嫌がくるくる変わる日本列島で生きていくには、自然に合わせめまぐるしく変化しなければならなかった。
 多くの識者が「日本人は確たる原理・原則を持たない」と指弾する。その通りだから誰も反論できない。しかし見方を変えれば、気ままで巨大な自然の支配下でしぶとく生きてきた日本人の強靭さの秘密は、この融通無碍な無原則性に潜んでいた。
(『日本文明の謎を解く 21世紀を考えるヒント竹村公太郎
「日本の天皇は神である」――明治4年(1871年)に行われた廃藩置県を見て、英国の駐日公使パークスは歎(たん)じてこう言った。「ヨーロッパに於いて、こんな事を行おうとすれば何十年、いや事に依(よ)ったら百年以上の血腥(ちなまぐさ)い戦争の後に初めて可能であろう。それを、一片(いっぺん)の勅令(ちょくれい)に依って、一気に断行してしまうなんて、日本の天皇は正しく神である」(『天皇畏るべし 日本の夜明け、天皇は神であった小室直樹
 たとえば東大合格率ナンバーワンの筑波大学附属駒場の中学受験合格者数に占める「サピックス小学部」出身者の割合は、2015年で7割を超えている。また大学受験の最難関である東大理III(医学部)の合格者のうち6割以上が「鉄緑会」出身者で湿られている。
 たった2つの塾が、この国に「頭脳」を育てていると言っても過言ではない。「学歴社会」ならぬ「塾歴社会」である。
(『ルポ 塾歴社会 日本のエリート教育を牛耳る「鉄緑会」と「サピックス」の正体』おおたとしまさ)
 たくさんの考え方――「正しさ」と言い換えてもいいですが――を受け入れるということは、それだけ自分の人生が広がるということです。結果的に、2倍にも、3倍にもなるでしょう。「受け入れる脳」を持つことは、ヨーロッパ的な利己的な正義や、日本に蔓延する空気的正義に対しての、対抗手段にもなります。自分が「正しい」と信じ込まされてきてしまったことに対し、他人の「正しさ」を受け入れることは、盲信してきた「誤った正しさ」を正すきっかけになります。(『武田教授の眠れない講義 「正しい」とは何か?武田邦彦
 時間の矢の問題は、従来から熱力学第二法則と関連して論じられてきた。熱力学第二法則はエントロピーの増大法則ともよばれ、孤立系のエントロピーは増大することを示している。エントロピーが増大すると無秩序の方向に向かう。だからこの世界は、秩序だった状態から、より無秩序な方向に向かい、最終的には熱的死に向かうと予言されてきた。(『時間の本質をさぐる 宇宙論的展開松田卓也二間瀬敏史

時間論
 太陽の底の密度は100グラム/ccだという。これは我々の身近にある物質に比べてはるかに大きい密度である。たとえば液体の中で密度の最も大きい水銀でも、14グラム/ccである。金や白金などは固体の中でも重い方であるが、それでも1ccの重さは20グラムにすぎない。
 これから考えると太陽の中心は当然固体であろうと思われる。しかし実は太陽の内部は気体なのである。
(『進化する星と銀河 太陽系誕生からクェーサーまで松田卓也、中沢清)
 地球の生物圏の秩序が局所的に増大すると、エントロピーは減少するが、それは地球と太陽の熱交換を計算に含めるときに生じる総体的なエントロピーの増大で相殺され、なお余りが出る。木で椅子をつくるときには、工作の過程が進むにつれて秩序のレベルは上がり、エントロピーは減少する。しかし、このときも熱力学の第二法則に反することはない。全エントロピー――われわれの体内にデンプンや糖として貯蔵されていたエネルギーの消費、労働によって消費されたエネルギーの分も含む――は増大するからである。(『宇宙が始まるときジョン・バロウ松田卓也訳)
 後漢から約100年あと、4世紀前半の東晋時代になると、儒教に代わって老荘思想が流行してきた。そのため、老荘思想をもって仏教を解釈しようとする風潮が生まれるようになった。これを「格義仏教」という。格義とは中国の老僧の「無」の思想によって、仏教の「般若皆空」の思想を理解しようとしたもので、「無」と「空」とを同一視する考え方である。(『無限の世界観〈華厳〉 仏教の思想6』鎌田茂雄、上山春平
 気づきには偏見がありません。映し出したものを裁くことのない鏡のように、どんなものに対しても賛成も反対もしません。気づきにはそのもの自体を見ること以外には何の目的もありません。何とかして向上させようとして、起こっていることに何かを付け加えようとしたり、あるいはそこから何かを差し引いたりするようなことはありません。(『呼吸による癒し 実践ヴィパッサナー瞑想』ラリー・ローゼンバーグ:井上ウィマラ訳)

ヴィパッサナー瞑想
 天台本覚思想は、日本独自の天台思想である。この天台本覚思想は、インド中国にはもちろんなく、最澄にすらなく、良源源信以後に日本でつくられたものであろうが、この煩悩がすなわち菩提であり、煩悩を離れて菩提はないとする天台本覚思想は、鎌倉時代の新仏教ばかりか、日本の文学・芸術を考えるにあたっても、重要な意味をもつ思想である。(『絶対の真理〈天台〉 仏教の思想5』田村芳朗、梅原猛
【小林さん、私はね22歳まで日本人だったんですよ、岩里政男という名前でね】。
 私は日本人として、非常に正統な日本教育を受けた。後に中国の教育も受け、アメリカにも学びましたが、【私の人生に一番影響を与えたのは、この日本時代の教育だったんです】。
 日本の思想、伝統、文化といったものの影響は、私の中では非常に大きい。日本の古典もよく読みましたよ。『古事記』を読み、それから本居宣長の『玉勝間』を紐解き、『源氏物語』や『枕草子』、『平家物語』などに至るまでね。
 岩波文庫なども読み漁って、当時700冊以上は持ってました。日本の思想家や文学、たとえば西田幾多郎、和辻哲郎、夏目漱石、倉田百三の『出家とその弟子』などは熟読しました。私は『出家とその弟子』に出てくる親鸞和尚の「すべてが、よかった」という、その境地に大変感銘を受けてね、親鸞和尚が大好きだった。
(『李登輝学校の教え』李登輝、小林よしのり

台湾
 世界は心の中に収められ、その心は生じた瞬間に滅して次の瞬間の心と交替し、こうして生滅する心が一つの流れを形成する。人間存在は「心の流れ」(心相続)であり、心を離れて外界に存在すると一般に認められているものも、心が生み出した表象にすぎない。外界の物質的存在が心に映写されて表象が形成されるのではなく、心がみずから表象を生みだすのである。(『認識と超越「唯識」 仏教の思想4』服部正明、上山春平

唯識
 どの『般若経』にも次のことがくり返し述べられている。菩薩がたとい無数の人々を解脱に導いたとしても、じつはいかなる人も解脱にはいったわけではないし、解脱に導いた菩薩がいるわけでもない、と。菩薩に、自分は菩薩だ、という観念があり、他人を迷える人だとする観念があれば、彼は菩薩ではない。それはとらわれの心であり、区別する心である。(『空の論理「中観」 仏教の思想3』梶山雄一、上山春平
 身体性認知科学という分野では、触覚が、私たちの意思決定や心のあり方に影響を及ぼしているという実験結果がつぎつぎと明らかになってきています。(中略)どうやら、ふだん何気なく行っている厖大(ぼうだい)な選択行為が、たまたま手にしていた温かいコーヒーや、洋服の着心地などに左右されているようなのです。(『触楽入門 はじめて世界に触れるときのように』アクタイル:仲谷正史、筧康明、三原聡一郎、南澤孝太)
瞑想」とはどういうことか、かんたんにご説明します。「勝手に走りまわっているこころをストップさせること」。これが瞑想です。(『ブッダの集中力 役立つ初期仏教法話9アルボムッレ・スマナサーラ
 心身は一瞬のまばたき、あるいは、電光一閃の瞬間より何倍も速く生じたり滅したりしています。それにもかかわらず、こうした速い速度で生じたり滅したりしている心身を、次々と知るのが可能な程度に追いかけて念じていれば、それに従って智慧も熟してくるので、生滅をありのままに抜け目なく知ることができるようになります。(『ミャンマーの瞑想 ウィパッサナー観法』マハーシ長老:ウ・ウィジャナンダー大僧正訳)

瞑想
 ヨーガの修行に成功すると、人を傷つけるような考えも起きないだけではなく、そのヨーガ行者の前では、相手の方も人を傷つけるような考えを一切起こさないようになる。だから、そのヨーガ行者の周りでは、誰一人として暴力的な行為も考えも起こさないようになる。
 それほどアヒンサーというのは深い内容の修行だから大変なのである。
(『呼吸法の極意 ゆっくり吐くこと』成瀬雅春)

呼吸
 軍備拡張競争は、「内閣総理大臣ノ監督」がなくなって、再び陸海両軍のあいだの抗争となった。両者が競争をつづければ、陸軍は海軍に負けまいとして、同じように海軍は陸軍に負けまいとして、それぞれが潜在敵国の脅威を説くようになった。そうなれば、日本はアメリカと戦う運命にあるのだと人びとは思い、いつかはロシアと戦うことになると同じ人びとが思うようになるのは目に見えていた。(『日米開戦の謎』鳥居民)

日本近代史
 私たちが教わった先生方が、暗黙のうちに教えていた「知」とは、技法とは違う「知」です。古いことを言うようですが、論語に書いてある「朝(あした)に道を聞かば、夕(ゆうべ)に死すとも可なり」ということです。「道を聞かば」という表現は、学問することを意味します。それを「道を聞く」という。
 もし本当に「あなたは、癌だよ」と言われたら、自分が変わってしまう。そういう体験を繰り返していけば、しょっちゅう自分が死んで生まれ変わることになります。それなら夕方、改めて本当に死んだとしても、驚くことはないだろうと、そういう意味だろうと私は思うんです。自分が変わっていくという経験を繰り返し積み重ねていっている以上は、本当に死んだって何も怖がることはないだろう。それを怖がっているのは、一度も自分が変わったことがない人だということになる。本気で変わったことがない、大きく変わったことがない。
(『養老孟司特別講義 手入れという思想養老孟司
 私たちの生命は、あたかも、大海の水を手でかこっているようなものです。そして、これを「私だ」と称しているのです。
 なるほど、自分の手でかこっているから、私の水だと言ってもいいでしょう。
 しかし、水そのものから見れば、これは大海の水です。
 手のかこいを解けば、中の水はそのまま大海の水に帰りますが、手でかこっている間も、それは常に大海の水と交流しています。
 これを交流させないでいれば、中の水は腐ってしまうでしょう。
 心の目で見れば、手でかこっていても、手を放したあとも、大海に水には少しも変わりがないということです。
(『氣の呼吸法 全身に酸素を送り治癒力を高める』藤平光一)

呼吸
 自我が破壊された時、世界が現れ出る。(『二十一世紀の諸法無我 断片と統合 新しき超人たちへの福音那智タケシ
台湾の高砂義勇隊がわが部隊に糧秣を担送していたが、彼らの律儀さには驚いたよ。自分は食べないで、担送してきた途端に死んじゃった」
 と、全羅南道の金在淵さんは語るのだった。
 その高砂義勇隊員は、ジャングルの湿地帯を通り、険しい山を越えて40キロの行程を、何日もかけて背負子で担送してきて、飢えのために死んだと説明した。
(『証言 台湾高砂義勇隊』林えいだい)

高砂族
 目も脳の一部だということはご存じだろうか? 目はいわば脳の出先機関として外に露出しており、光に対する感受性を持っている。そのおかげで私達は、外の世界で起きていることを見ることができる。(『友達の数は何人? ダンバー数とつながりの進化心理学』ロビン・ダンバー:藤井留美訳)
 歴史というのは、政治戦争などを中心に語られがちだ。「誰が政権を握り、誰が戦争で勝利したのか」という具合に。
 だが、本当に歴史を動かしているのは、政治や戦争ではない。
 お金、経済なのである。
(『お金の流れでわかる世界の歴史  富、経済、権力……はこう「動いた」大村大次郎
 ではブラック・ホールとは何だろう。それは重力源としての質量はあるのに、大きさが無限小のものである。質量の値はいくらでもよいが、ここで登場しているのは地球の1000万分の1ぐらいの重さのものである。これは小さいので地面に落下してもスルスルと地球を貫通し、北大西洋上のある地点に出て再び空に飛んでいってしまったので落下物が残っていないのだというわけである。(『相対論的宇宙論 ブラックホール・宇宙・超宇宙』佐藤文隆、松田卓也
「人に心はなく、人は互いに心を持っていると信じているだけである」(『ロボットとは何か 人の心を映す鏡』石黒浩)
 脱税の方法には、実はふたつしかありません。
 売り上げを抜くか、経費を水増すかです。どんな複雑な方法を使った脱税も、突き詰めればこのふたつに集約されます。
(『お坊さんはなぜ領収書を出さないのか大村大次郎
 でも今、私達を全力で支えてくれている、世界のたくさんの人達がいます。避難所で、イライラすることもあるけど、世界中の人達が応援してくれていると考えると、頑張れます。だから、もう少し私達を応援していて下さい。世界中の人達のおかげで、私達は生きていくことができます。災害にあって、本当に人の優しさがわかりました。これからも、世界中の人達に感謝して、いつか恩返しができることを信じながら、元気に生きていきたいと思います。(小齋可菜子 中学2年)『つなみ 被災地の子どもたちの作文集 完全版』森健

津波
 私は口笛だ。
 少年世一が日の出の力を借りて気随気ままに吹き鳴らす、へたくそのひと言ではとても片づけられない、切々たる響きの口笛だ。
 私は、けっしてきのうの延長などではない、未知なるきょうに向かって吹かれ、控えめな進行ではあっても確実に狂ってゆくこの世に向かって吹かれ、そして、人に拾われるまでの経歴が定かでない籠の鳥のために吹かれる。
(『千日の瑠璃 究極版丸山健二
 アルキュタスプラトンの友人で、常勝将軍と称えられた軍人にして政治家でもあり、音楽天文学物理学の分野で優れた仕事をし、古代世界ではきわめて高く評価されたピュタゴラス派の学者だった。そのアルキュタスが、「しかし、宇宙の果てとは何だろうか?」と問いかけたのである。
 もしも宇宙に果てがあるなら、なんとかしてそこまで行き、そこから外に向かって槍を投げたとしたら、その槍はどうなるのだろうか? 槍はこの世から消滅するのだろうか? それとも壁のようなものにぶつかって、はね返ってくるのだろうか? その壁はどれぐらい厚いのだろうか? 壁の向こうはどうなっているのだろうか?
 アルキュタスは槍投げのパラドックスにより、宇宙に果てがあるとすれば厄介な問題が生じるということを示したのである。
(『宇宙はなぜこのような宇宙なのか 人間原理と宇宙論』青木薫)
 大多数の人に共通していたのは、次の4点です。
・砂糖、肉、乳製品、精製した食品を大幅に減らすか、まったく摂取しなくなった
・野菜と果物を大幅に増やした
・有機(オーガニック)食品を選ぶ
・浄水器の水を飲む
(『がんが自然に治る生き方 余命宣告から「劇的な寛解」に至った人たちが実践している9つのこと』ケリー・ターナー:長田美穂訳)
 あなたの心が変わるとき、脳も変わる。(中略)
 あなたの心の中を流れるものがあなたの脳を形作るのである。ということは、心の持ち方一つによって、あなたは自分の脳を改良できるということにほかならない。それはあなたの人生だけではなく、周囲の人々の人生にとっても、計り知れない意味をもっている。
(『ブッダの脳 心と脳を変え人生を変える実践的瞑想の科学』リック・ハンソン、リチャード・メンディウス:菅靖彦訳)

ブッダ瞑想
 もとより、われらは鎌倉時代の偉大な仏教改革者にたいして、尊敬を払うものである。しかし、大いなるものの建設は、大いなるものの否定によって可能である。鎌倉時代の仏教改革者の仕事の大きさを知るためには、それ以前の日本の仏教の大きさと深さを知らねばならない。空海を貴族にとりいった一人の祈祷僧と片づけて、どうして伝統の大きさを知ることができようか。(『生命の海「空海」 仏教の思想9』宮坂宥勝、梅原猛
 奥田(愛基)が一国の首相を「お前」と呼び、「安倍を倒せ!」と叫んでも、大人は諌(いさ)めるどころか、「そうだ!」と同調した。大人からして「安倍」と呼び捨てにしている。その中には子供連れの女性もいる。明らかに異常な空間であるが、その異常さも含め、大人は、あえて彼らに何も教えないのだろう。この若者たちがどんな道を歩もうが、今は安倍政権さえ、口汚く罵(ののし)ってくれさえすればいいのだから。(『日本共産党研究 絶対に誤りを認めない政党』産経新聞政治部)

日本共産党
 とはいえ、多くの科学――分野で言えば、天文学、生物学、化学、物理学など多岐にわたる――の限界は、現在でも実際に見ることのできる範囲によって決まってしまう場合が多い。利用可能な最高性能の顕微鏡や望遠鏡で何を明らかにできるかにかかっているのだ。(『カルチャロミクス 文化をビッグデータで計測する』エレツ・エイデン、ジャン=バティースト・ミシェル:阪本芳久訳、高安美佐子解説)
「私たちはゲノムやコホートの研究自体を否定してはいません。しかし被災地では住居やコミュニティを失った方たちが、今も必死で生活を再建しようとしている最中です。そのような人たちをゲノムという複雑で繊細な研究の調査対象にし、さらに負担をかけるというやり方には断固反対です。機構側は「被災地は人の出入りが少なく三世代同居が多いので、ゲノムコホートに適している」と説明しています。しかしそれは被災地のニーズとは関係のない、研究者側の都合に過ぎません。それに三世代コホートで、自ら判断を下すことができない胎児のゲノムまで採るということも大きな問題を孕んでいます」(『東北ショック・ドクトリン』古川美穂)

災害
 それまでヨーロッパには、ジャガイモもトウモロコシもトマトもなかった。コーヒーも紅茶も知らなかった。甘いものも蜂蜜しかなかった。砂糖はまだなかった。食生活にうるおいをもたせるものとしては胡椒や香料が知られていたが、すごく値段が高くて一般庶民にはまったく手が出なかった。このような時代に、東方の「楽園」に赴いて豊かな物資を手にしたいという願望から大航海がはじまり、そこから商業革命が生まれた。(『東インド会社 巨大商業資本の盛衰』浅田實)

東インド会社
 しかし、仏教から言わせると、「生きることは苦である」と説くことは、ペシミスティック(悲観主義)ではなくて、事実です。事実は事実ですから、仏教の人が明るいこととは、なんの矛盾もありません。逆に私たち仏教の人としては、ほかの宗教の方にたずねてみたいものです。「生きることは、なにか楽なところがあるものですか?」と。(『ブッダのユーモア活性術 役立つ初期仏教法話8アルボムッレ・スマナサーラ
 チンギス・ハーンの繁殖の成功率は非常に高い。遺伝学者の研究では、この男性のDNAは、満州からウズベキスタンやアフガニスタンまでアジア在住の推定1600万人の男性の中で生きながらえている。いいかえると、全世界の男性の200人に1人は直系の祖先が1000年ほど前に実在した1人の男性にさかのぼるのである。(『なぜ人はキスをするのか?』シェリル・カーシェンバウム:沼尻由起子訳)
 私たちに必要なのは、新しい宗教や新しい聖書【ではない】。私たちが必要とするのは、新しい経験、新しい「私」感覚である。(『「ラットレース」から抜け出す方法 「私」をわからなくする世の中の無意識ルール』アラン・ワッツ:竹渕智子訳)
 首相の外国訪問は重要ではあるが、首相は元首ではない。天皇陛下が日本の国家元首である。元首の御訪問は国賓として扱われ、最高度の儀礼と接遇を受ける。到着時等に受ける国際儀礼上の礼砲も、天皇陛下は21発、首相は19発とされている。(『世界が憧れる 天皇のいる日本』黄文雄)
 一度すべてを失うと、何かを取り戻したところで、完全にもと通りになるわけではない。(『砂の王国』荻原浩)
 一切の思考や判断を差し挟まずに、見たものを「見た」、聞いたものを「聞いた」、感じたものを「感じた」と一つ一つ内語(ないご)で言葉確認(ラベリング)しながら、純粋に事実だけに気づいていく……。この作業を「サティ(sati)」と言い、ヴィパッサナー瞑想はサティの訓練を中心に進めていきます。(『ブッダの瞑想法 ヴィパッサナー瞑想の理論と実践』地橋秀雄)
 ベランダに腰を下ろし、その老人は語り始めた。
幸福とは、心の状態のことだ。決して金で買えるものではない。生きることの意味を正確に理解することで、その心の状態を進化させることしか私たちにはできないのだよ。いまの世代は、生きるとは何かの理解を急速に失いつつある。だれもかれも、最小限働いて、最大の給料がもらえるような仕事を探し始めている。そして、世界中の金品を集めても買えないような、果てしない欲望にとらわれているのだ」
(『東洋の呼び声 拡がるサルボダヤ運動』A・T・アリヤラトネ:山下邦明、林千根、長井治訳)