神はつねに幾何したまう。
  ――プラトン
(『数学をつくった人びとE・T・ベル:田中勇、銀林浩訳)

数学
 蛇という単語には「毒」という意味も入ってきますが、蛇の特色といえば「脱皮」という生態です。蛇はデパートに行って服など買わなくとも、古くなったら捨てればいいのです。だから他の動物と比べると、蛇はいつでも体がきれいです。あれほど体がきれいな動物は他にはいないと思います。(『原訳「スッタ・ニパータ」蛇の章アルボムッレ・スマナサーラ

仏教スッタニパータ
 ピダハンには罪の観念はないし、人類やまして自分たちを「矯正」しなければならないという必要性ももち合わせていない。おおよそ物事はあるがままに受け入れられる。死への恐怖もない。彼らが信じるのは自分自身だ。(『ピダハン 「言語本能」を超える文化と世界観ダニエル・L・エヴェレット:屋代通子訳)

キリスト教
カッセーゼ●では、被告人についてお話ししましょう。彼らはあなたの印象に残っていますか?

レーリンク●ああ、はい、被告人はほとんどが一流の人々でしたよ。全員がというわけではありませんが、大半が卓越した人々でした。海軍の人々、そして東條ですね、非常に頭が良かった。それは確かです。一部の者は非常に年老いた人々でしたね。荒木のような。広田も年をとっていました。でも、非常に頭が良かったと私は思います。

(『東京裁判とその後 ある平和家の回想』B・V・A・レーリンク、A・カッセーゼ:小菅信子訳)

東京裁判日本近代史
 考えてみると「泰平の」という語句には、江戸時代を「ペリーの『黒船』に腰を抜かすような情けない弱腰の江戸の武士たちが、まさに惰眠をむさぼっていた『泰平の世の中』だったのだ」という評価が込められているように思う。いかにも江戸を遅れた時代だと批判した明治時代人の歴史認識を示す表現ではないだろうか。つまり「泰平の」は、江戸時代をだめなものと思い込もうとした明治人によってアレンジされた狂歌なのではないかとも思われる。(『予告されていたペリー来航と幕末情報戦争』岩下哲典)

日本近代史
 このチーズは豆腐のように見えるが、イタリアのリコッタチーズは豆腐のように淡白な味である。そもそも豆腐自体、中国人が唐時代に北方民族のチーズを模倣して大豆で作ったものであり、味も食感も似ているのは当然であった。(『モチーフで読む美術史』宮下規久朗)

美術
 彼はうしろ約20メートルのあたりをよたよたと走っている異様な男を発見して、胆を潰した。その男は汗と垢と土に塗り込められていて、どす黒く光っていた。痩せ衰えた体躯に、顔面は骸骨の如く、くぼんだ奥に光る目はらんらんとして狂人のように鋭く据っていた。顎はとがり、頬骨は突出し、針のような髭が一面を覆っている。頭髪は伸び放題で、野生の怪獣のように見えたらしい。
 血と硝煙と泥にまみれた軍服はわずかに一部分しか残っていず、露出して黒ずんだ肌は無数に砲弾の破片が食い入って、その傷口が爛(ただ)れている。左腹部からは新しい血が流れ出し、左脚は血と埃でかたまっていた。
(『英霊の絶叫 玉砕島アンガウル戦記舩坂弘

戦争日本近代史
カップケーキ、iPhone、鎮痛剤――21世紀をむしばむ「3種の欲望」(『依存症ビジネス 「廃人」製造社会の真実デイミアン・トンプソン:中里京子訳)

依存症