私にも苦い経験があります。ケンブリッジ大学で研究生活を送っていた時のことです。数学のノーベル賞と言われるフィールズ賞を取ったある大教授と会って、自己紹介をしました。すると、挨拶もそこそこに、その大教授はこう訊いてきました。
夏目漱石の『こころ』の中の先生の自殺と、三島由紀夫の自殺とは何か関係があるのか」
 私はもちろん、『こころ』も三島の主要な作品も読んでいましたが、こんな質問にいきなり答えられるだけの用意はありません。しかもそれを英語で説明しなければならない。武士道か何かを持ち出して、「死の美学」について乏しい知識を動員して、何とかごまかしたものですが、彼が納得したかどうか自信はありません。
(『国家の品格藤原正彦

日本近代史
 ところが、ポツダム宣言を日本政府が受諾した直後から、連合国側、特にアメリカ政府の様子がおかしくなってくる。9月2日、米戦艦ミズーリの艦上で、交戦双方の政府代表が、政治的宣言であるポツダム宣言を条約化することによって法的拘束力のあるものとする「【降伏】文書」に調印した。日本政府は「ポツダム宣言」を受諾し、「日本国軍隊の無条件降伏」を一条件に休戦することに合意したのだから、調印したのは国際法上厳密に言えば「休戦協定」である。それを連合国側は意図的に「降伏文書」と名付けたのである。(『世界がさばく東京裁判 85人の外国人識者が語る連合国批判』佐藤和男監修)

東京裁判日本近代史
 本業をそっちのけにしてある事に熱中する人を「何々バカ」という。その呼び方に従うなら、梅原猛上山春平などはさしずめ「古代バカ」というべきであろう。(『風の書評』百目鬼恭三郎)

書評
 白いところに黒のペンキを塗りこむ。そうなったら最後、いくら消そうとしても、完全な白に戻るのは、ほぼ不可能だ。もちろん、強力なペンキを上から塗りたくる方法もある。しかし時間が経てば、最初にはがれるのはそんな上塗りの部分であり、後からやはり、あの「黒み」が中から顔を出してくるだろう。
 日本は戦後、「東京裁判史観」なるものによって多大な被害を受けてきた。
(『日本軍は本当に「残虐」だったのか 反日プロパガンダとしての日本軍の蛮行』丸谷元人)

日本近代史
 ボールは分子に衝突し、空気分子はボールの表面の分子と核融合するだろう。衝突のたびに大量のガンマ線が放射され、核融合によって生じた粒子が周囲に産卵されるだろう。(『ホワット・イフ? 野球のボールを光速で投げたらどうなるか』ランドール・マンロー:吉田三知世訳)
 空腹の状態でご飯を食べれば、小腸であっという間に吸収されるので、血糖値が跳ね上がってしまいます。そうすると、すぐに膵臓からインスリンが分泌され血糖値を下げてくれますが、これを繰り返しているいると、やがてインスリンが効かなくなり、血糖値が下がりにくくなるのです。ところが、先に野菜などの食物繊維や脂肪分が含まれるおかずを食べておくと、糖質の胎内への吸収が緩やかになり、インスリンに頼らなくても血糖値の急上昇を避けられます。こうして、血管壁へのダメージを最小限に抑えながら、脳に栄養分を補給できるのです。(『臓器の急所 生活習慣と戦う60の健康法則吉田たかよし
 商売の中心となる「あなた」と「他人」が存在するのが商売の最小単位です。このとき、「時間」という制約から逃れることはできません。
【「自分がいて、誰かがいて、時間が流れている」】
(『いくらやっても決算書が読めない人のための 早い話、会計なんてこれだけですよ!』岩谷誠治)

会計
【すべての領収書は経費で落ちます。しかし、「仕事で使ったという立証」が必要、という“但し書き”がつく】のです。(『経費で落ちるレシート・落ちないレシート』梅田泰宏)
 顧みるまでもなく、私の責任は重い。
 その重みは常に私の深層心理を支配してきた。「沖縄慰霊の日」(6月23日)などふと夜半に眼を醒まし、その地の同胞とそこに眠る無数の英魂を想い、鋭利な刃で五体を剔(えぐ)られるような気持に襲われたことすら一再ならずあった。それは、多分に運命のなせる業とはいえ、国家の外交の枢機に与(あずか)ってしまった私が歴史に対して負わなければならない「結果責任」である。
(『他策ナカリシヲ信ゼムト欲ス 核密約の真実若泉敬
 戦争は高度に【文明】的な【制度】である。この大前提を、ひとりひとりが、しっかりと把握することなくして、われわれの社会から、戦争がなくなることはないだろう。(『新戦争論 “平和主義者”が戦争を起こす小室直樹
 アルバート・モルツは、非米活動委のトーマスやランキンの手合いがドイツでゲッペルスやヒムラーのやったことをここアメリカでもやろうとしている、ときっぱり言い、64ドル質問には、ストリプリングにたいして、「その質問にはもう答えましたよ、キスリングさん」と、わざと言いまちがえる(議事録では訂正されている)。キスリングとは、いうまでもなくナチ占領下のノルウェーでナチ協力のかいらい政権をつくった男の名で、当時は売国奴の別名だった。(『ハリウッドとマッカーシズム』陸井三郎)