教養とは知識を頭の中で蓄え、発酵させて、自分で運用できるようになることを指します。(『インテリジェンス人生相談 個人編佐藤優
「つまり、お前はお魚くわえたドラ猫を見かけたら後先も考えずに裸足で駆けて行くタイプだってことだよ」(『イン・ヒズ・オウン・サイト ネット巌窟王の電脳日記ワールド小田嶋隆
 人間を一目見ただけでその威厳や美しさに戦慄することはよくあることです。でもわれわれが戦慄したのは、その人間の目の光や、身振りや、いったことばやしたことのせいなのです。人間は外観であると同時に複雑な意味の発信体なのです。(『イメージを読む 美術史入門若桑みどり
 サー・ジョン・ウッドルーフは次のように書いている。「第四福音書は荘重に書き出される。『初めに、ことばがあった。ことばは神とともにあった。ことばは神であった』。これはヴェーダのことばそのものである。初めにブラフマンがあった。ブラフマンとともにヴァーク、すなわちことばがあった。そしてことばはブラフマーである」(『書簡選』7版)『イエスの失われた十七年エリザベス・クレア・プロフェット:下野博訳
「信者の間に差別をこしらえ、何千万もの人間を犬か何かのように扱い、ありとあらゆる差別を押しつける宗教は、宗教たるものの名に価しない。宗教と奴隷制は両立しないものだ」(アンベードカル)『アンベードカルの生涯ダナンジャイ・キール山際素男
 人間を人間ならざる者としてまなざす他者の視線が、人間の存在の深奥においてその人間性を蝕むのなら、飢えて死んでいくアフリカの子どもたちに文学は無力である。すなわち彼らに文学は意味をもたないと見なすこと、人間らしく生きることが奪われているからこそ彼らの魂が何にも増して文学を希求しているのだということを否定することは、彼らの人間性それ自体を否定することにほかならず、極言すればその視線のなかで、アフリカの子どもたちはすでに人間として殺されているとは言えまいか――。(『アラブ、祈りとしての文学岡真理
 武器屋は想像もつかないようなナイフを作る。
「一番安いシャンクは20ドルの紙ナイフだ。これは新聞紙と歯磨きペーストで作る。新聞紙を水に濡らして、それを歯磨き粉で固める。乾燥させればできあがりだ。紙だといって馬鹿にするなよ。ナタのように切れ味は鋭いからな。氷のシャンクは特別注文で50ドルだ。鋳型の中に塩水を流し込んで製氷機に入れておくと立派なシャンクができる。要するにつららのナイフだな。このナイフで相手を刺すと、溶けて証拠が残らない。これは、殺しのタイミングまで計算に入れておく必要があるから作るのは非常に難しい。わしは昔、フォーソンの刑務所にいたが、そこでは氷のナイフを使って何件も刺殺事件が起きたよ」
(『アメリカ重犯罪刑務所 麻薬王になった日本人の獄中記丸山隆三
 アメリカでは「きしむ車輪ほど油を差してもらえる(声が大きいほど得をする)」のに対し、日本では「出る杭は打たれる」のだ。(『あなたのなかのサル 霊長類学者が明かす「人間らしさ」の起源フランス・ドゥ・ヴァール:藤井留美訳)
 暗闇では物を直視してはならない。じっと見すぎると想像上の動きを作り出してしまうからだ。(『あなたに不利な証拠としてローリー・リン・ドラモンド:駒月雅子訳)
 昭和17年のミッドウェー海戦で、日本海軍は空母4隻を失ったのだが、「大本営発表」ではわが方の損害空母は1隻か2隻だったと思う。東条大将でさえ、このとき空母4隻を喪失したことを知ったのは敗戦後であったという。
 快勝つづく緒戦のときからこの始末だから、終戦までの敗北期、大本営発表のデタラメぶりは言語に絶する。
(『あと千回の晩飯山田風太郎
 ですから、今回も様々な意見が言われていますけど、仮にもっと人間関係の濃密な社会に戻すことができたとしても、誰かが加藤容疑者に注意していたら、今度はその人が殺される可能性が高い。通り魔事件は減るだろうけど、一家殺しは増えるという、とても皮肉な結果がおそらく待っているのです。実際、殺人事件が減少しているのは、むしろ、人間関係が希薄になってもっとも多かった子殺しなどのケースが激減したからなのです。そしていまは配偶者殺しがトップです。(河合幹雄
(『アキバ通り魔事件をどう読むか!?』洋泉社ムック編集部編)
 たとえばアントワープ要塞がうってつけの例ですが、あらゆる外敵の侵入を防ごうとするならば、自分たちの周りにつぎつぎと防御設備をめぐらしていかざるを得なくなり、その結果、同心円がとめどなく拡大していって、最後に自然の限界に達して終わるまで続くのです。(『アウステルリッツW・G・ゼーバルト:鈴木仁子訳)
 彼の尋問に当たったイスラエル警察のレスから、自分の父親もまた大量殺戮の犠牲者の一人だったことを聞いて、アイヒマンは「驚愕」する。しかし、そのことに対しても、彼は部分的な責任しか認めようとはしなかった。彼自身は、レスの父親を含む数百万の人間の死に直接関与したわけではなく、単に移送したに過ぎない。それも命令によって。彼は再三にわたって、自分の責任と権限が強制収容所の入口の手前だけに限られていたことを主張した。強制労働も殺人も遺体の焼却も、彼の権限外であった。(『アイヒマン調書 イスラエル警察尋問録音記録ヨッヘン・フォン・ラング編:小俣和一郎訳)
 バロック音楽というのはルネサンス音楽にくらべてはるかに刺激的な響きがするものだが、ちょうどその時代にコーヒーやたばこのような刺激的な嗜好品が流行したというのは、おもしろい符合だと思う。(『J・S・バッハ礒山雅
 ホルモンというのは“はたらき”につけられた名前で、物質としては一種の蛋白質です。(『DNAがわかる本中内光昭
 中国の国家林業局は、中国全土の27.4%がすでに荒れ地状態であることも認めている。あれだけ広大な国土がありながら、人が住むのに適した環境=緑と水が豊富にある土地は、日本の国土の2倍程度しかないという。(『2010年資本主義大爆裂! 緊急!近未来10の予測ラビ・バトラ:ペマ・ギャルポ、藤原直哉訳)
 ねこは しぬのなんか へいきだったのです。(『100万回生きたねこ佐野洋子