いわば「人間にあってコンピューターにないもの」としての、逆にその重要性に光が当てられるようになったのが、認識や思考にあたっての「情動」の役割であり、脳にそくしていえば大脳辺縁系の重要性である。(『ケアを問いなおす 「深層の時間」と高齢化社会広井良典
 死は人間にとって重大事件であるように幼い頃から教育されて来たけれど、実際の死は、生きることよりずっと簡単なものに思えた。(『恍惚の人有吉佐和子

生死
 楚の悼王の死は西暦紀元前381年である。したがって呉起は紀元前4世紀の初頭に活躍した人物ということになる。春秋戦国時代氏族制がくずれ、封建制から郡県制へと移行してゆく時代にあたっている。この過渡期に中央集権化を押しすすめた国は強大となり、むかしながらの制度を墨守した国は弱化し、歴史の檜舞台から去っていった。(『呉子尾崎秀樹訳)

呉子
岸田●我々が「見ていない現実」というのは常に、都合の悪い、見たくもない現実ですけれども、その折々の「見たくない現実」というのは、時代によってそれぞれ内容は変わっているとは思います。日本だけではありませんが、とくに日本という国はいろいろな現実を隠蔽して成り立ってきた国ではないかと思います。都合の悪い現実を見ようとする動きもむろんあるわけですけれども、隠そうとする動きもあって、見ようとする動きと隠そうとする動きが対立抗争してきて、むしろ隠そうとする動きが優位に立っているのが日本の歴史だ言えると思います。また、隠そうとするいう動きも別にまとまっているわけではなくて、いろいろな隠し方があり、あっちの人が見ていることをこっちの人は見ていない、こっちの人が見ていることをあっちの人は見ていないというようなこともあるわけですね。現代という時代を、日本人がいちばん見たがっていない現実とは何かという観点から見るならば、この時代の歪みというか閉塞状況といいますか、この時代には何かよく分からないようなことがいっぱいありますが、そういうことがいささか見えてくるんじゃないかと考えます。(『ものぐさ社会論 岸田秀対談集岸田秀
 もし自分の死ぬ年齢を知っていたら、
 大半の人間の生きようは一変するだろう。
 従って社会の様相も一変するだろう。
 そして歴史そのものが一変するだろう。
 山田風太郎――
(『人間臨終図巻山田風太郎

生死
 マネジャーとリーダーの違いは、一般に考えられているよりもはるかに奥が深いのだ。この違いをないがしろにしている企業は、そのために苦しむことになるだろう。
 すぐれたマネジャーと優秀なリーダーのあいだに存在する最も重要な違いは、その関心を集中させている対象だ。
 すぐれたマネジャーは「内側に」目を向ける。会社の内部を見る。個人一人ひとりの目標や仕事のスタイル、必要性、そしてやる気の違いに目を向ける。これらの違いは小さく些細なものだが、すぐれたマネジャーは自らこれに注意を払う必要性を自覚している。これらの些細な違いを理解することによって、一人ひとりがその独自の才能をパフォーマンスに反映させられる正しい方向性を見出すことにつながるからだ。
 優秀なリーダーは、これとは反対に「外側に」目を向ける。競争の状況を見つめ、将来や前進のための新たな道筋に目を向ける。世のなかのトレンドに目をつけ、そこにさまざまな結びつきや切れ目を探して、抵抗が最も弱いところで自分たちの有利な点をうまく活かそうとする。リーダーは明確なビジョンを持っていなければならず、戦略的な考えを展開し、組織の活性化を図ることが必要だ。この役目をうまくこなして初めて、これが企業の死命を制する役割となることに疑いの余地はない。ところがこの役割は、一人の個人の才能をパフォーマンスに活かすという難しい課題とはまったく何の関係もない。
(『まず、ルールを破れ すぐれたマネジャーはここが違うマーカス・バッキンガム&カート・コフマン:宮本喜一訳)

西山昭彦
 天才の心の中にひそむ、炎のような情熱創造への意志は、それ自体ひとつの謎であり驚異でもあるが、これを現実の偉大なる業績に結びつけたものは、彼らの精神が持つ、極度の集中力であった事は間違いない。いわば“天才”とは、集中力の達人と言い換えてもよい。(『集中力がつく本 頭脳効果を最大限に発揮する心理テクニック多湖輝