光の速さで空間を進むものには、時間に沿って動くための速さが残らない。したがって、光は年をとらない。ビッグバンで生じた光子は、今日でも当時と同じ年齢なのだ。光の速さでは時間は経過しないのである。(『エレガントな宇宙 超ひも理論がすべてを解明するブライアン・グリーン:林一、林大訳)

宇宙
 あるいはメンケンが「民主主義とは個人の無知を集団の知恵に集計する哀れな信仰である」と表現したように、(以下略)
(『選挙の経済学 投票者はなぜ愚策を選ぶのか』ブライアン・カプラン)
 だいたい人間ちゅうのは、悲しい映画を一緒に見に行くと、泣く場所って決まってるんですね。だから涙腺を刺激するようなつくり方というのは簡単なんです。ところが、笑いというものは、人によってずいぶんとらえ方が違いまして、非常に個人差があるわけですね。(中略)
 まあ、どれがいいとか悪いとかいうことではなしに、それぞれ「笑いの尺度」というのは違ってますから、何を滑稽と思うかで、その人の性格がわかると。ですから、結婚しようかなと思う相手とは「ギャグもの」を見に行くことをお勧めします。ほいで、どこで笑うかで、こいつヘンなやっちゃなあとわかります(笑)。同じところで笑えるんであれば、これはほとんど感性、感覚が一緒ですからね、その人と結婚した方がラクです。いいですね、同じところで笑えるというのはものすごく大事なことなんですよ。

(『落語的学問のすゝめ』桂文珍)
 さらにこのような精神科医には、自らの専門性のおおもとである「物語」作成のすべを臨床から転用して、すべての社会事象に説明を与えようとする〈説明強迫〉傾向の強い人々が多い印象を受ける。実はこの〈説明強迫〉もよくない。精神科医がある犯罪者の奇行に説明をつけることにより、本人の独善的行状に社会的容認を与えてしまっている可能性がある。言葉による現象の追認にすぎないと思われるものも多い。わらかないものは説明せず「わからない」と話す勇気も必要ではないか。(『精神科医になる 患者を“わかる”ということ』熊木徹夫)
落合●しかし、皆が皆あなたのように素晴らしい家庭環境とチャンスに恵まれているわけではない。チャンスを全く与えられない者も多いではないか。

セナ●それは違う。皆平等にチャンスは与えられている。この世に生を受けたということ、それ自体が最大のチャンスではないか。

(『狼たちへの伝言 3 21世紀への出撃』落合信彦)
「憎しみ」は心の核兵器である。爆発すれば社会秩序を吹き飛ばし、世界を戦争と集団殺戮(ジェノサイド)の渦(うず)に引き入れるだろう。「憎しみ」は、人と人との関係を粉々に打ちくだく。かつて愛しあった人びとが憎しみゆえにたがいに背を向け、傷つけあい、はては殺しあいさえする。憎悪の爆発は道徳と寛容の心を一掃して人を残虐な行為に駆りたて、集団と集団を争わせ、とどまるところを知らない戦いに巻きこむ。憎しみは職場にも毒をまき散らす。破壊的な力で無垢(むく)な子供の心をねじまげ、世代から世代へと受け継がれて増殖する。憎しみは健康を冒しもする。心臓を圧迫して血圧を上昇させ、免疫系を停止させ、脳に損傷をあたえる。自己嫌悪というかたちで忍び寄れば、人は自分の短所しか見えなくなり、人生のよろこびを奪われ、ついには鬱病(うつびょう)に陥ってみずから生命さえも絶ちかねない。(『人はなぜ憎むのか』ラッシュ・W・ドージアJr.:桃井緑美子訳)