流人史を調べていくと、しばしば「無宿」とか「非人(ひにん)」というコトバに出会う。だが、ここでは、世間からのけものにされた存在だから、犯罪に走りやすいのだ、とは思わないでほしい。農民や漁民や町人が犯罪者になったとき、あるいは、犯罪者に仕立てられたとき、結果的に無宿とか非人にされることが多いのだ。とくに、宗教犯の場合、そういう傾向が強かった。
 江戸時代、徳川幕府は、人民はかならずどこかの寺に所属しなければならないという寺請制度を創設して人民支配を実行した。寺院はその先兵として戸籍を作成して人民を管理した。その戸籍簿がいわゆる宗旨人別帳である。この人別帳から除籍された人を「非人」とか「無宿」というのである。
(『大石寺の「罪と罰」』玉井禮一郎)
(六)まっかに焼いた鍋を日親の頭の上にかぶせた。髪は燃え肉も焼けただれたが、大きな苦悩もなく、しばらくの後本復した。(七)将軍が獄吏(ごくり)に命じて日親の舌を抜かせようとした。ところが獄吏はこれを憐れんで舌頭を少し切り取った。(『反骨の導師 日親・日奥』寺尾英智、北村行遠)
 できないことが、訓練によってできるようになって満足するというのは、確かに素晴らしいのですが、“できないまま”でも満足に生活できるようにしていくことが、プロとしてもっと大切なことではないでしょうか。(『失語症者、言語聴覚士になる ことばを失った人は何を求めているのか』平澤哲哉)
 アインシュタインは、光の束にまたがって時計を振り返ってみたり、急降下するエレベーターのなかに立ってコインを落としている自分の姿を思い浮かべて、新しい概念に到達したという。(『言語を生みだす本能』スティーブン・ピンカー:椋田直子訳)
 会議は(ハリー・デクスター・)ホワイト(米財務長官首席補佐官)とそのスタッフが牛耳った。詰めの交渉で突然、それまで論議されたこともない項目を協定の中に盛り込み、他国の代表を驚かせたりした。
 結局、IMF協定と国際復興開発銀行(世界銀行)協定を含めたブレトンウッズ協定が採択された。ホワイトの構想を基本にケインズ案の特色を加味した内容となった。まさにこれが、戦後の国際的な通貨・金融体制の出発点となった。ホワイトを「IMFの父」と呼んでもよいかもしれない。
 そのホワイトが実はソ連のスパイだったのである。
(『秘密のファイル CIAの対日工作』春名幹男)
「見る」とはどういうことだろうか? 私たちは真っ暗闇では何も見ることができない。つまり、ものを「見る」ということは、その物体から出た「光」を目でとらえているということだ。(『脳のしくみ ここまで解明された最新の脳科学ニュートン別冊

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