しかし、存続が目的であるとすれば、もっとも成功した社会とは、もっとも変化しなかった社会、彼らの伝統とアイデンティティとを保持してきた社会、または、環境の搾取を合理的に制限することで、存続をはかってきた社会なのだ。これまでもっとも長く続いてきた社会、変化の恐れにうまく抗してきた社会とは、今でも狩猟採集生活をしている社会である。南アフリカのクン・サン、またはブッシュマンと呼ばれる人々、オーストラリアの先住民、森の奥深く、めったに出会わない人々などだ。(『人間の境界はどこにあるのだろう?フェリペ・フェルナンデス=アルメスト長谷川眞理子訳)
 大体、善だといわれている事柄自体が社会的判断である以上、その時々の権力者側から与えられたものであり、ある事柄を善と思うこと自体が洗脳されている結果だと考えるべきだろう。北朝鮮や戦前の日本がいい例だ。(『洗脳護身術 日常からの覚醒、二十一世紀のサトリ修行と自己解放苫米地英人
 フランスの数学者アンドレ・ヴェイユ――ゲーデルと同様、餓死を選んだ特異な思想家シモーヌ・ヴェイユの実兄――が、不完全性定理に関連して、こう述べたと伝えられています。
「神は存在する。なぜなら、算術は無矛盾であるからだ。
 悪魔は存在する。なぜなら、われわれは算術の無矛盾性を証明できないから」。
(『ゲーデル・不完全性定理 "理性の限界"の発見吉永良正

数学
「フィンランドのウォッカはとびきりうまい」と聞かされていたが、うわさにたがわぬものだった。150年たっても小枝ほどにしか育たない極北の木がゆっくりと、激しく燃え続けて、強烈な酒をつくり出すのだそうだ。(『深代惇郎エッセイ集深代惇郎
 鹿内さんは私に言ったことがありました。「美術館を持っているということは、大したことです」。世界中どこへ行っても、すべて「開け、ゴマ」なのだそうです。「ロックフェラーの本宅へ行った日本人はあまりいないと思うけど、私は呼ばれる」。本当に、周囲に何もないところに、一族が固まって住んでいるんだそうです。そこには美術館からなにから、すべて揃っている。そういうところに、日本人は普通呼ばれない。ロックフェラーは同格の人間しか呼ばないのです。
 そのレベルの交際がないと、情報戦に負けます。(渡部昇一)『孫子 勝つために何をすべきか谷沢永一渡部昇一

孫子
 40歳すぎた夫婦が15歳や16歳の息子ひとりにふりまわされていることは、たとえその暴力がどんなにひどかろうと、親が傷つけられようと、同情すべきことがらではない。そうせざるを得ない子供の方がよほど同情に値するし、40歳が困っているのならば、16歳の方はもっと困っているであろうと想像するからである。(警視庁少年相談室副主査・江幡玲子)『子供たちの復讐本多勝一